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竹田陽一
ランチェスター経営株式会社代表取締役 [ 経営 ]
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竹田陽一
[インタビュー]
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小さな会社☆社長のルール/フォレスト出版(2)
2005.08.21
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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ほとんどの人はたくさん勉強をしなければ 成功は難しいと思います。
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根本的な問題に気づく人、気づかない人
【主藤】 例えばよく業績が悪くなってきた場合に、社長がやるのは営業力強化だということで、営業の研修なんかやると思うんですね。営業の研修というのは、すぐ効果が出て、売り上げも上がりそうなんですけれども、これはどちらかというと、戦術に。
【竹田】 戦術ですね。ですから商品が落ち目になっていて、営業地域が、決め方が自分の会社の営業能力以上に広げ過ぎていたら、いくら営業マンを地獄のスパルタ研修やっても業績良くならない。それ、やろうとしていることが根本的に間違っているから。その根本的に間違っているかどうかというのは勉強しないと気づかないんです。
【主藤】 勉強しないと気づかない。
【竹田】 気づかない。持って生まれた才能で、ポンと見える人が居るんですよ。そういう人は大体20代で会社を興している。
【主藤】 その方々は勉強していないけれども、なぜかわかってしまう。
【竹田】 その素質があるんです。20代で会社を興した人は、何となくこうわかるんですね。
ですから業績の良い社長でいつ頃独立したかと言うと、大体20代で独立している人は、それがピンとくる人。そういう人は1万人に1人しかいないんです。世の中ではそういう人のことを万一の人と呼んでいるんです。
【主藤】 万一の人。
【竹田】 万一に入らない人は、この私の本をしっかり読んで頂くしかないと。こういうことです。
【主藤】 なるほど。確かに私は、直感型の経営とよく言いますが、直感でうまくいくこともあるんですけれども、直感で失敗することも多いわけですね。やっぱり直感を補うのは、やっぱり知識しかないんですね。
【竹田】 勉強するしかない。
【主藤】 勉強するしかないですね。なるほど。
それを早めに勉強して、自分の会社の業績を立て直すポイントが戦術にあるのか、戦略にあるのかということをしっかりわからなければいけないということが、これがまず1つなんですね。
【竹田】 これ、まず1つ。
弱者と勝者の戦略の違いをきちんと理解せよ!
【主藤】 2つめ。中小企業が業績不振に陥る、2つめの原因というのは、何でしょう?
【竹田】 競争条件が有利な会社がやる経営のやり方と、それから競争条件が不利な会社がやるやり方は、画然と分かれています。
今から会社を興したいと、あるいは業歴10年未満というのは、競争条件が特別不利な弱者になる。そこで弱者の戦略で経営をしなきゃ、業績が良くならないんです。ところが一般的に講演で話をされたり、それから本で書かれている内容の95%以上が強者の戦略なんですね。競争条件が有利な会社がやる経営のやり方の方が格好が良いから。
【主藤】 それはいわゆる大企業。
【竹田】 大企業。だから大企業であり、かつ業界No.1ですね。大企業であり、かつ業界No.1の経営のやり方が、格好が良いし、憧れですから、だから学歴が良くて、有名大学出て、大企業に入ってコンサルタントになったという人は大体大企業の話の、しかも競争の戦略の話をするんですね。
そういう話を聞くと、それが唯一正しいやり方と信じ込んで新しく経営を始めたりすると、大体長くて1年、早ければ6ヶ月で失敗。こういうことですね。
【主藤】 それはやはり自分が果たして強者の戦略を用いるべきか、弱者の戦略を用いるべきか、立場を十分理解しないまま取り入れてしまうというところに問題があるんでしょうか?
【竹田】 そうですね。自分がどっちの道を行くべきか、というのは、勉強していないと気づかない。一度倒産してみるとわかるんですよ。だから万一の人は、1万人に1人ぐらいいらっしゃるその素質のある人は、やる前から、わかるんです。人のやり方を見ていて。
ところが才能がない人は、人がやっているのを見ても気づかないんですよ。自分が倒産して、ホームレスになってやっと気づくんですよ。ただ、痛い手遅れ。
【主藤】 手遅れですよね。
【竹田】 手遅れ。
【主藤】 いわゆる強者の戦略、大企業がやるべき戦略と、それをやってはいけない中小企業なり、弱者がやるべき戦略。具体的にいうと、一番典型的に違う例、何かございますか?
【竹田】 まず1つは、商品を決める時に商品の市場規模が小さいものを選ぶ。
【主藤】 商品ですね。
【竹田】 市場規模。
【主藤】 市場規模が小さいものを選ぶ。 【竹田】 そうすると大会社が出てこないし、金持った人が出てこないし、それから大体商品の市場規模が小さいと頭の良い人は入ってこないんですよ。馬鹿にしているから。
【主藤】 そうなんですか。
【竹田】 それから今までにないものを、2つ目は。今、ホリエモンさんとか、ソフトバンクとか、いろいろテレビでも出てきましたけど、ああいう急成長して成功した人は、全部今までにない商品を手がけたんです。ですから今までにないものを早く見抜くというのは、若さなんですね。素質があって、若い。
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