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笹氣健治
心理カウンセラー [ 能力開発 ]
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笹氣健治
[インタビュー]
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なぜあなたはその仕事を先送りにしてしまうのか?/ 秀和システム(1)
2005.12.17
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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ビジネスパーソンとして、心理学者として情報を発信しています
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先送りにしない仕組みを組み込んだ書籍
【主藤】 今回のゲストは、秀和システムから出版されております、5万部を突破したベストセラー、「なぜあなたはその仕事を先送りにしてしまうのか?」の著者でいらっしゃいます笹氣健治さんです。笹氣さん、今日は宜しくお願いいたします。
【笹氣】 宜しくお願いします。
【主藤】 私と笹氣さんは一緒に堀之内先生に師事をして、心理学的なことを学んで、マーケティングやセールスに活かしたり、経営マネージメントに活かしたりということを一緒に学んできた仲間なんです。
笹氣さんは、今回、心理学的な言葉を、わかりやすく翻訳して実用的にされたという大変なご苦労があったと思うんです。この本を書かれるにあたって、経営者であり、ビジネスパーソンである笹氣さんだからこそ翻訳がしっかりとできて、わかりやすい本になったと思うんですけれども、どの辺に一番苦労なさいましたか?
【笹氣】 そうですね、苦労というか、初めての本なので、文章のわかりやすさに苦労したところもありますが、基本的には、今ご紹介いただいたように、私がカウンセラーとしてクライアントと向き合っている中での皆さんの事例を踏まえて書いたので、わかりやすくまとめるところに苦労したというのが一番ですね。
【主藤】 確かに、私も一緒に心理学を勉強しているときは、やはり言葉が専門的過ぎたり、抽象的過ぎるということがありました。
今回のこの本では、色々な事例と共に、読者が自分で学んでいける仕組み、ミニワークに工夫されていると思うんですけれども、なぜこのように読者の方が読むだけではなくて、記入していくというプロセスを盛り込んだんでしょう。何か意図がおありだったのですか?
【笹氣】 実は、先送りに関する本は意外とたくさん出ていまして、読んで終わりという感じだったり、意外と分厚かったりして、読むこと自体を先送りしてしまったりするんですね。
それに対して、私は「せっかく本を出すのならば役に立つ本を書きたい」と思いました。先送りの原因は心理的なものなので、それをしっかり自分で点検しないと解消できません。それに取り組んでもらいたいという意図を込めて書き込み式の仕組みを作りました。
仕事を先送りしてしまう原因とは
【主藤】 読んで学ぶと同時に自ら検証できる1冊ですよね。本の中身なんですが、そもそもなぜ仕事を先送りしてしまうのか。
色々な方が必ず1つや2つ物事を先送りにしてしまう経験があると思うんですけれど、原因というのは何かあるものなんですか?
【笹氣】 原因は色々な捉え方ができるんですがポイントはやはり、先送りという問題をいかに克服するかだと思います。取り組みやすさが大事だと思うんですね。
それを考えると、思考的なパターンを見直すことで先送りというものを改善することができるアプローチを用いた方が、読者も読んでいてわかりやすいと思いました。私の捉え方としては、思考パターンが先送りをどうしても阻んでいる、その人固有の思考パターンに原因があるということをこの本ではテーマとして取り上げています。
【主藤】 なるほど。思考パターンは、要は頭の回転とでも言うのでしょうか?何といったらいいんでしょうかね。
【笹氣】 例えば、完璧主義という考え方も思考パターンの1つなんですが、「仕事をしっかりやろう」とか、「仕事をするときに上司にほめてもらおう」、「お客さんにほめてもらおう」と思ってしまうと、ほめてもらうためには、しっかりとした文章を作らなきゃいけない、そうすると時間をかけてじっくり取り組もうとか、もっと資料を揃えて準備をしようと、するべき仕事を先送りしてしまうことがあるんです。
たぶん先送りしない人は、気づいたところからどんどん仕事をしていて、いつの間にか仕事ができているんですね。つまり、考えすぎというのが1つの思考パターンなんです。
【主藤】 完璧を目指すというのは、私も経験がありますし、周りでもよく聞く1つの思考パターンです。大きな、大切な仕事ほど陥りがちだと思うんです。
大切な仕事だからこそ、しっかりと資料を集めてから、と思いがちなんですけれども、そういう考え方が先送りしてしまうつの原因ということになるんでしょうかね。
【笹氣】 そうですね。完璧を目指すということは大事な要素なのですが、完璧を目指すあまりに核心に迫らずに準備ばっかりしてしまったりとか、行動してしまうことで、もし完璧にできなかったらどうしようという恐怖が逆に生まれてしまいます。恐怖心があるとどうしても行動を躊躇してしまうのです。完璧主義が恐怖心につながり、行動を躊躇するという1つの先送りの典型的な思考パターンなんですね。
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