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伊藤守
株式会社コーチ・トゥエンティワン代表取締役 [ 能力開発 ][ コミュニケーション ]
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伊藤守
[インタビュー]
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コーチング・マネジメント/ ディスカヴァー・トゥエンティワン(3)
2006.01.29
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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部下を持つ方は部下の話を聞くということからはじめてみるとよいと思います
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人に話し、人の話を聞き、複数の視点を持とう
【主藤】 聞くということが大切だということはもちろんですが、相手が理解してくれていると感じるということも大切なのでしょうか?
【伊藤】 それも一つありますね。
【主藤】 他にもあるのですか?
【伊藤】 人は自分の頭の中で何を考えているかよくわかりません。話すスピードと頭の中で考えるスピードは違うのです。話すスピードの50倍から200倍のスピードで頭の中で回転しているわけなんです。話すスピードに落として初めてこんなことを思っていたのかと気がつくことありませんか?話す機会がない人は、自分が何を思っているかいつまでも気づかないのです。
【主藤】 そうなんですか。人前で話すということは、自分の考えを整理するということなんですね。
【伊藤】 それが半分以上だと考えていいですね。すべての生き物は、内側にある情報を一回外に出さないと認識しないんですよ。コンピューターもモニターに映すかプリントアウトしないとデータを読めないですよね。人間も同じで、書くとか、話すとかしないと自分が何を思っているかよくわからないんです。
【主藤】 そのような場を部下に対して設定してあげるというのが、聞くという場なのですね。
【伊藤】 だから、助言もいらないし、問題解決もいらないし、忠告もいらないんです。とりあえず聞いて、部下が「聞いてもらってよかった」と思ったら成功です。 【主藤】 そうすると、部下は自発的に動いてくれると。上司や社長にとってそれほどありがたいことはないですね。
【伊藤】 そうだと思いますけどね。
【主藤】 まだまだいろいろお伺いしていきたいんですけれども、時間の方も来ました。 この「コーチング・マネージメント」という本には、今お話していただいたようなテクニックも含めて、なぜコーチングが大切なのか、なぜ時代的に求められているのか、という背景も詳しく書いてあります。 それからA4版サイズの「図解コーチング・マネージメント」という本も発売されておりますので、このお話を聞かれた方、マネージャーの方や社長さんには是非コーチングを学んでいただきたいと思います。最後に伊藤さんからリスナーに一分間ほどメッセージをお願いしたいのですが。
【伊藤】 なんでも一人でするのは大事なことなんです。しかし、一人で考えていくという方法、つまり、コンピューターの世界でいうと、スタンド・アローンといいますが、今はインターネットの世界ですから、いろいろなネットワークを広げて、一つの事態にぶつかったときも、複数の視点を持つというのが問題解決につながるわけです。
つまり解答を求めるよりは他の人はどう思っているかというような視点を持って、他の人の考えとか他の人のものの見方を取り入れていくと問題解決はもっと早いでしょうし、未来も開けてくるのではないかと思います。キーワードは、複数の視点を持つこと。そして視点を変えることだと思います。
【主藤】 一つの方向から見ないということですね。今日はいろいろお話を伺いました。このコーチングというスキルは、直接対面して実際に効果が出るのはもちろんのこと、電話や電子メールでも使えそうですね。
【伊藤】 そうですね。
【主藤】 このお話を聞かれた方も、電話やメールというのはほぼ毎日、仕事あるいはプライベートで使っていると思います。是非その部分でもいままでと視点をちょっと変えて「がんばってね」というより「がんばっているね」を使うというこの大きな差をうまく活用していただければと思います。 本日は「コーチング・マネージメント」の著者でいらっしゃいます、伊藤守さんにお話をお伺い致しました。伊藤さん、ありがとうございました。
【伊藤】 ありがとうございました。
【川崎】 ありがとうございました。
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