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山ア武也
ビジネスコンサルタント [ 礼儀作法 ]
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山ア武也
[インタビュー]
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上品な人、下品な人/PHP研究所(1)
2006.03.26
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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ビジネスマンとしての上品さは 礼儀正しさが基本になると思います。
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ビジネスとは人の幸福に貢献すること
【高城】 今回のゲストは、PHP研究所から出版されております、10万部を突破したベストセラー「上品な人、下品な人」の著者、山ア武也さんです。山アさん、今日は宜しくお願い致します。
【山崎】 こちらこそ、お願い致します。
【高城】 幅広いご活躍にどこからお話してよいのか、ちょっと困ってしまったのですけど、現在の山アさんのご活動の中心を少しお話頂いてもよろしいですか?
【山崎】 活動の中心は、今はもう執筆業になってしまいました。でももともとのビジネスコンサルタントも続けております。ビジネスコンサルタントは1970年に独立してからずっとやっていまして、最初ファッション関係に始まって不動産、それからヘッドハンティング、最後の十何年、二十年近くは外国の法律事務所のコンサルタント。
現在もですが、コンサルティング業務は実務的なコンサルタントです。というのは、その会社に行きまして、机を1つないしは個室を1つ頂きまして、そこの役員ないしはマーケティングならマーケティングをする部長的な名刺も頂いて仕事をするのです。
ですから中に入って、時には外国の法律事務所の場合は翻訳したり通訳したりする仕事もあるのですが、結局中に入って実務をするのです。それを第三者の目でみるというコンサルティングですから、最近はちょっと増えてきたと思いますけど、1970年頃はそれ程いなかったと思います。
【高城】 コンサルタントといいますと、外部にいてその時々に行ってアドバイスする方が多いですけど、本当に中に入り込んでするのですね。
【山崎】 入り込みます。ですから大きなコンサルティング契約をした時は、先方から「じゃあ、うちの仕事を3分の2の時間を割いてやって下さい」と言われても、結果的には3分の3の時間を取られますね。
そうすると他のコンサルティングの仕事をやらなくてはならないから、3分の6働かなくてはならなくなっていましたので、最近はのんびりしようとしています。年齢的にきつくなりましたから、少し楽をしようと。それで執筆活動でしたら、昼寝もできますし、執筆業に重点を置いているのが最近の活動ですね。
【高城】 あとお茶のこともお聞きしたいのですが、外国語による日本文化紹介の指導を今もしていらっしゃるのですか?
【山崎】 これは1970年から裏千家の家元の中にもともとあったクラスなのですが、外国の人が来た時に英語でお茶を見せますね。だけど英語で説明するのはやはり英語がパーフェクトの人でもお茶を知らないとできない。お茶を知っていて英語がパーフェクトでもカルチャーの違いをうまく考えて話さないと通じない。
例えばアメリカ人に説明する時は「こんなの、ティーパーティみたいなものですよ」という説明から入って十分に理解されますけど、例えばインドやエジプトの人にするのでしたら、大上段に振りかぶって、「これはこういう哲学的なところが禅の思想から出ていまして」ということも入れないといけないというような指導も含めてやっています。
私は月に2、3回しかクラスはないのですが、外国の賓客が来た時に家元の接待の手伝いで生徒を連れて行ってやるものですからかなり神経的には力を入れてやっている仕事です。時間的には大したことはないのですけどね。
【川崎】 素晴らしいですね。
【高城】 この幅の広さがいいんでしょうね。文化とある意味でコンサルティングみたいな。ビジネスの本道の部分と両極に見えますけど、そんなことはないのですかね。
【山崎】 結局、私は肩書きにビジネスコンサルタントとビジネスをわざわざつけているのは、全部ビジネスに関係することに重点を置いているのです。
最近は誤解されて、金儲けがビジネスだと考えられていますけど、やはり本来、ビジネスは事業を興して社会に貢献して人の幸福に貢献するということです。ですからお茶の席では逆に「私はビジネスコンサルタントですよ」と言って話をして、人生の重要性やビジネスの目的は本来どういうものかということも宣伝しながらやっています。
タイトルで人目を引くのも1つの入り口として大事
【高城】 少し本のお話をお聞きしていきたいと思うのですが、「上品な人、下品な人」が山アさんにとって新書の初めての作品ですね。
【山崎】 初めてです。
【高城】 この本を書いたきっかけについて、少し教えて頂けますか?
【山崎】 去年の春頃、PHP研究所の編集者の方が始めから「「上品な人、下品な人」という題名で書いてくれませんか」と言ってきて、その前に「今度お願いします」と編集者に言われていて私は「はい、いいですよ」と言っていたんですね。
その2年ぐらい前、「気品の研究」という単行本を同じPHP研究所で出していまして、爆発的ではないのですがまあまあ売れました。これもある意味で評判になっていましたし、出版社の方はそれが頭にあって(今回の話を)持ってきたと思うんですね。ただ私は「上品な人、下品な人」というタイトルはちょっと下品かなと思いました。というのもあまりにもきつ過ぎて私の趣味的には嫌なのです。
でも週刊誌のようにタイトルで人目を引くというのは1つ入り口として大事ですから、それでOKしてすぐに書き始めました。
【高城】 新書といいますと、どちらかというと図がなくて、文章の中でどんどん読み進めていくというものだと思うのです。今回この本を新書で作るということで何か意識されたことはありますか?
【山崎】 ありませんね。ありませんけど、編集者の方がだいたい「こういうのはあまり品が良くないんだ」というのを書いて、さらに「それをどうしたら直せるか、良くするようにするか、それはどうしてそうしなければいけないのかを書いて、それぞれのアイテムについてそういうふうに書いてくれませんか」と言われまして、それは忠実に守りました。新書の専門の編集者から言われたことですから、私が注意して書いたところですね。
【川崎】 編集者の方は「世の中の人が求めているのはこういうものだ」というものを持っていらっしゃるでしょうね。
【山崎】 そうですね。
【川崎】 そこから切り開いていくのですか?
【山崎】 そうですね。それとアプローチの仕方ですよね。1つの悪い例を出して、グレードアップしていくというのもおもしろいかなと思いましたからね。
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