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主藤孝司
起業家大学 [ 時間管理 ][ 起業 ]
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主藤孝司
[インタビュー]
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起業家プロの発想力/成美堂出版(2)
2006.04.09
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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起業家プロの個性や経験は十人十色。 成功への道も十人十色。
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起業家プロの精神の活かし方
【川崎】 それそれの方について印象に残る言葉を主藤さんが太字で書いていらっしゃる部分がありますね。
例えば、「皆が賛成するものは駄目」「売れないと反対されるものが売れる」ですとか、「みんなが反対している時、そんなの駄目だよと言われてしまう時にこそ燃えてしまう自分なのだ」などですね。このようにみなさん違う表現でも割に共通して出てきた声について何か思うことはありますか?
【主藤】 例えば、今お話があった「みんなが反対するものをやれ」とか「賛成しているものはもうやらない」と言う社長は多いのですが、それに従ってサラリーマンとして成功する可能性というのは、実は低いのです。サラリーマンというのは、微妙な立場です。会社の方針と上司の意向と自分のポリシーと部下の意向というのがありますから。これら全てを両立させながら前に進むのは非常に難しい。社長は簡単ですよね、自分が殿様で自分がこうと思ったらその通りに行けばよいのですから。
ただ、サラリーマンの方たちも、このように考えたらどうでしょうか。例えば、みんなが自分の意見に反対している。これは、どういうことかというと、その人の本気度合を試されているだけなのだと。ビジネス的に、反対しているところに宝の山が隠れているとも言えますけれども、マインド的なお話をすると、それはただ単に、本気度を試されているだけのこと。そういったところをヒントにしていただけると、この本を読む価値があるのではないかと思いますね。また、そうした反対から社長さんはどのようにして事業を大きくしてきたかということが書かれているので、何か参考になるところがあるのではないかと思います。
【川崎】 サラリーマンの方が目にした時に参考になりそうな内容もたくさんありますね。
サラリーマンから経営者に転身された方の話や、美容界のトップで経営されている方が最初は上には自分を使う上司がいて、下には弟子のように教えてあげる立場の人がいる状況から出発し、さりげなくお客の気持ちをくすぐるような方法でのしあがってきた話ですとか、定年後にこそ起業のチャンスがあるという話ですとか。
【主藤】 そうですね。先ほど十人十色という話がありましたけれど、十人十色というのは、自分にあったパターン、今の自分が解決したい問題により近いヒントを得ることになると思うのですね。
そういった意味で、特に今サラリーマンの方には、70というサンプルがありますから、その時々で自分が今解決したいと思っている問題に近い先輩の社長さん達の生き方があると考えると、よりいいのではないでしょうか。
自分の気持ちと周囲の環境が整えば起業の時期 【川崎】 たぶんこの本を手に取られる方は、起業したいと思っていらっしゃる方が多いと思います。2006年、これから先というのは、起業のタイミングとしてはどうですか?
【主藤】 起業のタイミングってよく出るテーマなのですが、自分が起業したいなと思い、なおかつ自分をとりまくまわりの環境がそれにそぐうような反応であれば、その人にとって独立するタイミングでしょうね。
反対に、いくら今景気がよいとか、この業界で独立している人は多いとか、今の仕事のスキルをそのまま持っていけばそれだけで収入倍だぞということがあっても、会社のプロジェクトが途中だとか、区切りがつきにくい時期であるとか、今自分がやっている仕事で、なんらかの実績を残したとは言えないのであれば、やはり独立するべきではないと思います。
【川崎】 人それぞれ状況によるということですね。
【主藤】 それはまちがいなく言えることですね。うまくいかずに失敗してしまう人は、自分が置かれた状況を客観的に判断が出来ずに、いま独立ブームだからとか今年景気が良さそうだからとかという理由で独立してしまい、後で足を引っ張られてしまうことが多いのです。
【川崎】 株も同じですよね。ブームに乗ろうとして、大変な思いをしている方が沢山いるかと思います。
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