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林田正光
リッツ・カールトン大阪元営業統括支配人 [ サービス力 ]
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林田正光
[インタビュー]
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社内外に自分のファンはいますか?(3)
2006.12.17
[ TOPBRAIN RADIO ] おもてなしの極意を聴く!
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ホスピタリティに徹してこそ付加価値を持って勝負出来る
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いつも感謝の心と謙虚な気持ちを大切に
林田 青山通りにカシータというレストランがあって、私あそこの大使になってるんです。そこは非常に高いレベルのホスピタリティがある。だけど社長とちょっとお話したらお客様から沢山予約いただいて入ると、社員っていうのはそんなの当たり前に思っている。感謝の気持ちが薄れてくるんです。そして少し謙虚さもなくなってくる。誠実さも少し薄れてきたときお客様が見えないようになってきます。やはり感謝の心と謙虚な心とその誠実さを高めていくと必ずお客様は増えていきますね。それを忘れない。やっぱりリッツ・カールトンなんかでもこうやって流行ってきますと、若干鼻天狗になる人も中にはあるわけですよ。お客様から見たら、期待して来ていらっしゃるのに変なプライドばっかり持って仕事しているんだなという目になっちゃうわけです。それが一番嫌なんですね。
永田 そうですね。だからサービス業ってお金を払ったから偉いわけでもなくて、ヒット店のスタッフだから偉いわけでもないんです。やっぱりその対価を上回るというプロでなければいけないし、お客様もそのプロに対する評価として対価を平等に払っていかなきゃいけない、と。レストランでも同じなのがやっぱりヒット店だと予約でいっぱいになってくると、「うちの店はそういう店だから」とちょっと天狗になってくる。僕も当然若い頃経験していて。
林田 それは私なんかでも30代から40代のそこそこまでは今考えてみたら反省することばっかりですよ。だけど病気して初めて真の感謝の気持ちがね。約400名の方が私のお見舞いに来て下さいましたよ。1回より2回、3回も5回も来て下さる方もいっぱいいらっしゃったらやっぱり感謝の気持ちね。だけど1度くらい来ていただいてもいいかな、と思うような人がとうとう見えなかったとかね。そういう風な人生模様を経験した時初めて感謝の心という本物を学んだような気がいたしますね。それから私の考え方、やっぱり態度が180度変わりましたね。だからいつも感謝の気持ちと謙虚な気持ち。ありふれた言葉かもしれませんけど、この基本を忘れなかったら人生は上手いこといくような気がします。
永田 本当に勉強になりますね。リッツ・カールトンのことというのは最近沢山の本が出て学べる場は増えてきたんですけど、やっぱり直で働いていた方と直にお話しするというのは、こんなにも面白い話が出てくるんだなと本当に思いますね。
人に会った瞬間に5つ良いところを発見してみましょう
川崎 最後に林田さんからリスナーの皆さんに私達の日常の生活もしくはビジネスの上で役立てるおもてなしのためのアドバイスをいただけたらと思うんですが。
林田 これもリッツ・カールトンで学んだことですけど、やっぱり相手の心を開かそうと思うと褒め上手になる。人間は良いところは当たり前ぐらいにしか大体思わないんですね。だけど欠点はよく見る。欠点はやっぱり反面教師でね、片目つぶらないと人とは付き合えませんよ。そしてなるべく見た瞬間に、5つ良いところを発見してさりげなく1つか2つを上手に褒めてあげたら心を開いてきますよ。やっぱりこの姿勢を持って人と接したとき、やはり相手に常に限りなく良い印象を与え続ける、感じが良い人だなと思っていただいた時、相手は心を開いてビジネスの中でも信頼は出来てくると思いますよ。
永田 なるほど。
林田 本当に当たり前のことを当たり前にきちっと徹底してやる。
永田 肝に銘じておきます。林田さん、今日は貴重なお話どうも有難うございました。
林田 こんな機会をいただきまして、有難うございました。心から感謝を申し上げます。
永田・川崎 有難うございました。
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