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城繁幸
人事コンサルティング「Joe‘s Labo」代表 [ 人材採用 ]
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城繁幸
[インタビュー]
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「3年で辞める」前に何をすべきか(3)
2007.01.21
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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成果主義、年功序列、それぞれメリット、デメリットがあってそのバランスを考えて付き合うべき
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変われない会社は生き残れない
高城 今、世の中の景気がすごく良くなってきていて大企業が弾力的に人を採り始めている時代だと思うんですけど、そういった中でやっぱり若者は3年で辞めていくのは変わらないと思われますか?
城 私はむしろ増えると思いますね。これは2005年度の数字なんですけど、今は3年以内で35%なんですよ。おそらく来年辺りは4割越えてくるでしょう。45%位いくかもしれない。
高城 45%?すごい数字ですね。
川崎 半分近く。
城 僕の感覚ですけどね。人材紹介会社の社長さんなんかはそう仰っている人が多い。5割いくっていう人もいますね。一つは団塊世代の退職、2007年問題でどこも人が採れなくなってて、新卒採用の延長線なんですよ。数が採れなかったんで他から採ろうという。それで一つは離職率が高まっているっていうのがある、第二新卒が増えているっていうのはあるんですけども、やっぱりこれは続くと思いますよ。というのは若者の側でキャリアを考えるっていう意識が少しずつですけど芽生えつつあるんですよね。ところがやっぱり企業の中って変わっていないんですよ。だからそのギャップっていうのが僕はどんどん広がると思っていて、それは無くなることはないし、むしろ拡大すると思いますね。
川崎 会社がどんどん良くなっていくかもしれないですね。
城 僕は良い事だと思っています。4割超えたらまともな会社って維持出来ないんですよ。新人を高いお金を出して採って4割辞めたら。どうするかっていったら変わらざるを得ないですよね。つまり既得権にメスを入れなきゃいけない。変われない会社ってあるでしょう。そういう会社は市場から退出することになって、新興企業が後に入ればいいんですよ。だから僕はそれは良い事だと思っています。
高城 まだまだお聞きしたいところなんですけども、時間のほうがだいぶ迫ってまいりましたので、最後に城さんのほうからリスナーの皆さんへビジネスに何か活かせるようなアドバイスがありましたらいただけますか。
城 そうですね、特に若い人に就職活動に対する考え方をもっと幅を広げて考えて欲しいなと思っています。年功序列制度の崩壊の話をすると若い人は「なんて夢の無い話」なんて言う人がいるんですけども、実は考えようによってはものすごくチャンスなんですよね。例えばかつての上の世代っていうのは就職一回きりの勝負しかなかったわけで、そこで外れたら人生諦めてそれに従うしかなかった。だけど今の人っていうのは第二新卒だとか中途採用とか幾らでもチャンスがあるわけで。ですから就職からその後3〜4年、5年位含めて長い就職活動の時間だと考えてもらえれば視野は広がるのかなと思うし、逆にそうすることで自分が何を求めているのかって考える筈だと思うんですよね。これはすごく幸せなことだと思うので、ぜひそういう風にチャレンジしてもらいたいと思います。
高城 はい。有難うございます。
川崎 本日のゲストは『若者はなぜ3年で辞めるのか?年功序列が奪う日本の未来』の著者でいらっしゃいます城繁幸さんでした。
高城 城さん、有難うございました。
城 有難うございました。
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