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浅見帆帆子
作家・エッセイスト [ 自己実現 ]
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浅見帆帆子
[インタビュー]
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幸せも不幸も、やっぱり自分次第
2007.05.06
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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占い師の価値観であなたの幸せを決めることなどできない ――占いとの上手な付き方い方を教えます。
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ずっと身近にあった「占い」を、今書きたいと思った理由
---本日のゲストは4月に幻冬舎より刊行されたばかりの新刊「占いをどこまで信じていますか?あなたの意識で未来は変えられる」の著者、浅見帆帆子さんです。
よろしくお願いします。
---浅見さんは、今回2度目のご登場になります。前回は「あなたは絶対!運がいい」が80万部の大ベストセラーというこで、お話をうかがいました。 最近はどのような活動をされていらっしゃいますか?
よくこの質問を聞かれるんですけども、取り立てて最近何かを始めました、とか今これにハマっています、ということは特になくて。毎年淡々と本を3、4冊ぐらいずつ出しているんです。 ただ、初期の頃からイラストを入れてるんですけれども、私は絵を習ったりしたことが一切ないんです。でも、下手なりに好評で、下手なりに上達しているようなので、最近はもっと他のタッチの絵を試してみたり、今までは色鉛筆と鉛筆と文房具屋さんに売っている普通の黒ペンで書いてたんですけれど、絵の具を使ってみたりしています。 次回の新刊の表紙も、ちょっとコンピューターでデザインした絵と自分の絵をコラボレーションして入れたりですとか、いろいろと遊んでいるんです。
---今、手元にご著書「見上げたら、虹」があるんですが、表紙に描かれているバナナが可愛らしいですね。ふっくらしたバナナに人が乗っかって、すごく可愛らしいです。
でもこの本、実は最後まで1回もバナナは登場しないんです。結構、その時の思いつきなんですよね。
---前回の収録についても、中に登場させていただいているとか。ありがとうございます。
いえいえ。
---新刊のテーマは“占い”ということですが、これをテーマにお書きになりたいお思われたきっかけはあったんですか?
占いとかって昔からあったことで、ひとくくりにすると“見えない世界”のことですよね。私はキリスト教の学校で育ったので、そうした見えないものに対してそんなに違和感なく、普通に受け入れていたんです。あるかないかの議論をする前に「当然あるだろう、詳しいことはわからないけれども」っていうスタンスでいました。 ”占い”といっても、すごく軽いものから奥の深いものまでさまざまなので、一言ではとても表せませんが、そういうものとは昔から自然に共存してきたんです。 でもここ2,3年でしょうか、メディアでもいろんな方向から取り上げられるようになって、みんなが簡単に口にするようになりました。でも、それに振り回されている若い女性が本当に多くて。 「こんな事を言われたからもう駄目なんじゃないか」とか、「その占い師の言葉で人生を変えました」とか、そうやって振り回されている人達が、お手紙を下さる私の読者にも本当に多いんです。
---それで、この本を書かれたと?
ええ。危機も感じますし、このままで大丈夫なのかしら、という思いが2年ぐらい前からあって、それがきっかけですね。
自分にとって良いか悪いか、占い師にはわからない
---占いって、ものすごく信じる人と、そうでない人に分かれるものですよね。
そうですね。でも単に信じる信じないというよりも、利用の仕方によってはすごくプラスになったり、一歩間違えるとマイナスになったり、ということだと思うんです。
---使い方次第、ということですか。
占いは一応、宇宙とか、天地の法則だとか、陰陽五行とか、そういうものを全部盛り込んだ学問なので、それを情報として研究していけば、人の感情の上がり下がりですとか、だからこの人はこういうことが向いているとか、来年はこういうことが起こりやすいとか、わかるものなんです。それが事前にもわかっていれば、ある程度人生のスケジュールが作れますし、そういう意味ではプラスに役立てられると思うんですね。
---では、マイナス面というのは?
いくらプラスのところだけ利用しようと思ってもやはり人間ですから、占い師みたいな立場の方に、「あなたはこうなんです」って言われてしまったら、それをプラスに考えるのはすごく大変なことだと思うんです。
---確かにそうですね。
それに占い師さんも所詮は人間ですから、その方の価値観で良い悪いをおっしゃるんですよ。本の中にも沢山そうした例を書いたんですが、例えば、ある女性がこれから結婚しようと思う男性のことを占ってもらって、私もそのとき同席していたんです。そしたら占い師さんが「この男性と結婚したら不幸になる」ってボンと言ってしまって。 それだけでも彼女はショックを受けてしまったので、私は「なぜですか?」と聞いたら「この2人が結婚すると子供ができない」っていうんです。 確かに、子供は出来にくい組み合わせだ、というのは占いでわかるのだと思いますよ。ところがそのカップルは、子供は一生要らないと思っていたんです。それなら、お互いにベストな相手ということですよね。でもそれを知らずに、占い師さんはただ「不幸になる」と言ってしまった。そういう例が本当に沢山あるので、その一言だけで一喜一憂することはない、と。
---なるほど。占い師の価値観も結果に影響してしまうんですね。 それは気がつきませんでした。
とても影響します。他にもそういう例がいっぱいありますよ。 女性がパートナーのことを見てもらった時に「すごく仕事のエネルギーが弱い」って言われたんですけど、その男性はとても大きな会社の経営者なんです。じゃあその占いが間違いだったのかというと、そうではなくて、確かに紙の上に出てくる占いの結果には、その人が普通の人より仕事のエネルギーが弱いって出ていたんだと思います。 でも、現実って、周りでサポートしてくれる方とか、親から受け継いでいるものとか、周りの援助とかいろんなものが噛み合ってできるわけじゃないですか。だから、その人本人が持っているエネルギーだけで、その人自身を決め付けられるものではないんです。
---もしかしたら、その人はもともと弱かったけれど、何かのきっかけで「ここがダメだ」と気づいて、頑張ったのかもしれない。
そうなんですよ。それなら、逆にすごくラッキーなことじゃないですか。本当はそういう言い方をしてあげるのが占い師の役目なのに、お客はわざわざお金を払って、ズーンとショックを受けるような宣言されても、それで終わりでは本当に意味がありません。
ダメ、と言われて夢を諦められますか?
---言われた立場からすると、いい話って忘れてしまいますよね。でも、悪いことはすごく残る。その受け止め方とか伝え方がすごく大事だということを、この本を読んでなるほど、と思いました。
聞く側の姿勢というよりも、占う側の姿勢だと思いますね。 それに結局、運命というか将来起こることはどこまで決まっているのか、という話に最後はなってしまうのではないかと。
---それも疑問ですね。
そうなんですよね。占いで言えることって、例えば「半年後にこういうことが起こります」という現象はわかったとしても、それが良いか悪いかまでは言えないはずなんです。事柄が起こるというだけで、その良し悪しは本人にしかわかりません。
---確かに災難が来たときって、それがきっかけで新しいことが始まったりしますね。
そうなんです。周りの方達の話を聞いたり、自分の経験も含めて、本当にそう思います。後から振り返ると一見悪いと思っていたあのことがきっかけで、その後ものすごい展開があったな、とかありますよね。 だからその裏に何が隠されているか、それは起こってみないとわからないんです。それなのにまだ起こってもいないことを、「こういう悪いことが起こるから止めなさい」なんて、方向転換までは言えないはずなんです。でもどの占い師さんも、良い悪いの評価をつけて話すでしょう?
---逆に、良いと言われたことが良いとも限らないと?
ええ。どちらになるかは、本人次第でしょう。
---女性は占い好き、とよくいいますが、恋愛事を聞いて「ダメだよ」と言われたら心にすごく影響しますよね。
もっとも、それで諦められるものでもないですよね。それでやめられるなら、所詮そのぐらいの気持ちなのかなと。それも1つの決断かもしれませんけど。
---実は、大会社の経営者の方たちもよく占いをされるんですよね。 私はレストラン経営をしているんですが、開店日のタイミングとか、商品名を決めるときとか、それから採用するときには、全部占います。
そのとき、占い師さんが「この商品を作ったら失敗するからやめなさい」と言ったらやめますか?
---やめないですね。ちょっと注意しておこうかな、と。
そうですよね。ただ情報を取り入れるだけなんですよね。それが大切なんです。 「良くないですよ」と言われた時にやめてしまうのが、ハマっていく人なんです。どんどん振り回されていく人。その商品をやりたいと思っていた気持ちは、たった一人の占い師に言われた程度で止められるものなの?って思いませんか? 人生1回だけのことなのに。
---でも浅見さんは、占いに行ってはダメだということではなくて、使い方を上手に考えましょう、とおっしゃってるわけですよね。
ええ、そうです。
本当に迷っていることなんて、ほとんどない
---占いに興味がない人でも、例えば朝テレビ見ていると「今日の占いは……」とやっていて思わず見てしまう。それで納豆が嫌いなのに「納豆を食べなさい」と言われて、どうしようかと悩むことってありますよね。占いに縛られてしまうというか。
やりたいかやりたくないかとか、好きか嫌いかとか、自分でわかってることに関して、占いは必要ないんです。結局、その本音や直感が答えなので、どうなっていようと関係ないんです。 経営者の方達もそういう理論で利用しています。本当にどちらでもいいこと、例えば名前とか、今日出そうか明日出そうかといった日にちとか、旅行先をどこにしようかとか、それくらいどうでもいいことは占いに聞いてみるのもいいかもしれないですね。
---どっちに転んでもいいことを、占いにゆだねると?
そう。どうせだったら良いほうがいいかな、っていう。
---でも実際は、彼氏と付き合うか付き合わないかとか、別れる別れないみたいな、その人にとっては大事なことを、占いで決めてる人が結構いますよね。
いますよね。読者の方にもよくいらして、そうした相談がほとんどなんです。最初は仕事の話から始まって、最後は恋愛の話で終わってるお手紙がほとんど。
---浅見さんとしては、「好きなのにダメ言われてそれで諦めちゃうの?」って?
そうです。それに、占いに行くときって実は、大体気持ちは決まっていませんか? 本当に迷っていることって、ないんじゃないかと。
---たしかに。なんとなく「こんなことを言ってほしい」という思いがあって、行くことが多いですね。それで、嫌なことを言われるとすごく落ち込んでしまう。
落ち込むのは、それが嫌だからですよね。だから気持ちがはっきりしている時は、たとえ占い師が悪いことを言ったとしても、それは占い師の価値観かもしれないし、もし本当にそうなったとしても、それをきっかけにしてどう転がっていくかはわからないんですよ。本当に。
---まだまだお聞きしたいことがたくさんありますが、浅見さんからリスナーの皆さんに何かメッセージをいただけますか?
占いは、特別なルールを知っていても知らなくても、結局は本人の意識次第なんです。「あなたは絶対!運がいい」にも書きましたが、毎日の心がけとか、意識や行ないでどんどん運が良くなっていきますから、安心していて大丈夫だと思います。
---ちょっと元気をもらいましたね。本日のゲストは「占いをどこまで信じていますか?あなたの意識で未来は変えられる」の著者、浅見帆帆子さんでした。 ありがとうございました。
ありがとうございました。
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