――――こんにちは。神田昌典です。
こんにちは。久保田知子です。『神田昌典が時代を読む』この番組は作家として、また経営コンサルタントとして活躍する神田昌典さんにこれからの世の中のトレンドを見通していただき、ビジネスパーソンが激動する時代を如何に乗り越えていくべきか、アドバイスをいただきます。それでは神田さん、第1回目のお話宜しくお願い致します。――――それではですね、これから3回に渡って『時代を読む』というテーマであなたと一緒に情報を共有していきたいと思います。
『時代を読む』というテーマなんですが、僕はこれは本質的には
未来予測の方法と考えています。僕は3年、4年位前から未来予測ってどうやってやるのかな、ということで色々はまってきたことがありまして、それを著作にしたり社長の皆様方にコンサルティングの形で提供してきました。
その方法論、すなわち水晶玉をどのように見るか、という話をぜひちょっとこっそりとあなたにだけお伝えしたい、というのがこの番組の趣旨だと解釈しています。
未来予測ということなんですけども、3つの分野でお話をさせていただきたいな、という風に思います。
第1回目の今回はビジネス。ビジネスをどのように予測していくのか、いつビジネスに参入したらうまくいくのか、成功するのか。いつそのビジネスから撤退したらそんなに痛手を被らなくてもいいのか。こういうことというのは非常に本質的な話なんですけども、そこを中学生、高校生の方でも分かるような直感的に分かるようなご説明で私としてはしたいな、と考えています。
第2回は、今度は個人ですね。自分の人生をどうやって決めたらいいのか。転職したほうがいいのか、それとも今の会社で積み上げたほうがいいのか。転職するのであればどんな会社に勤めたほうがいいのか。こういうのは10年後が分からないと、5年後、10年後が分からないと色々悩むことがあると思います。それの悩みを解決するというために、どうしてもこれから時代、そして自分自身がどういう風に動いていくかというのを知っておいていただきたいという風に思うんですね。
それから第3回目ですけれども、社会がどういう風に動いていくか。これもかなり面白い理論で説明出来るんですね。結構見通すことが出来まして、社会が見通すことが出来ると今度はそれをビジネスに活用することが出来るということで、この3回をご覧になっていただくと非常に分かりやすいとは思うんですが、分かりやすさに惑わされないでいただきたいんですけども、結構深い知識を皆さんと一緒に共有出来るんではないかな、という風に感じています。
ですからこの3回を見終わった後には実を言うと、お酒の席でサラリーマン、サラリーウーマンの方だったら「え、あなたこんなこと知ってるの」とか「どうしてそんなことが分かるの」ということが言われましたり、人によっては「あなた占い師」ということが言われたり、ということがあるかもしれませんね。学生の方だったら、よし、自分はこういう風な大人になりたいという風な決心であるとか覚悟が生まれるかもしれませんね。
1回20分ですけれども3回60分に分けて、私のお話を聞いていただければと思います。簡単に私が今までどんなことをやってきたかというのをまたお話したいと思います。
私は未来予測という風に言ってますが、実を言うと小学生の頃に未来予測をしたわけでありまして、今ようやく思い出すわけなんです。
未来予測ってことはないんですけども、私が飛びついた漫画が必ず二年後位にヒットするんですね。その一番初めが『サーキットの狼』でしたけれども、スーパーカーに狂いました。今も車欲しいです。ですがその『サーキットの狼』っていうのは中学生、高校生だったら読むんでしょうけど、小学生ではなかなか読まない。ところが私は小学校3年生の時に『サーキットの狼』は発売日前に一番早く入荷される本屋に飛んで行きまして、少年ジャンプを買って見たわけです。そうすると1年半から2年後位経つと学校中が『サーキットの狼』を読んでいる、というこういうことがありましたね。
更に小学生の頃を思い出しますと、KISSですね、ロックバンドのKISSっていますけれども、あのメイクをしたハードロックですけれど、小学校5年生の時にはまりまして、KISSファンクラブに早速入会しました。そうすると会員証がなんと2桁なんですね。KISSファンクラブの会員証2桁で、おそらく小学生っていうのは当時限りなく少なかったんではないかなという風に思います。それから1年半から2年位しますとこのKISSも日本国中大ブームになる、ということで当時は全く意識しておりませんでしたけれども、どうやら時代の空気を読むというのが私は大好きで、それを今もってやってるのかなという風に思います。
実を言いますとそれが大人になって役立つわけなのですが、私今は作家なんていう風に言ってますけれども10年程前にデビューしまして、自分で言うのは大変おこがましいですけれどもビジネスの出版界を変えた、という風におっしゃってくれる出版社が多いんですね。Before神田とAfter神田は出版界が全く異なった、という風に言って下さる人がいるんですね。
これはどういうことかと言うと、初めはダイヤモンド社さんというところから『小予算で顧客を有力顧客を掴む方法』という本を出しまして、その翌年位、1999年に『あなたの会社が90日で儲かる!』という本を出しました。これが大ブレイクしまして今もって40刷りぐらいしている本なんですが、その本の結果、それはどういう本だったかというと表紙がショッキングピンクで『あなたの会社が90日で儲かる!』なんて小馬鹿にしたようなタイトルだったんですけれども、当時は翻訳書が並ぶ中で或る意味学術書しかなかったんですね。
ビジネス書というと白い表紙でハードカバーというのが定番だったんですけども、それがいきなりショッキングピンクの表紙が出てきまして、それ以降読みやすいビジネス書ということでショッキングピンクや派手な色のカバーが広がった。そして様々な日本人の著者が生まれてきた、ということなんです。
そのように私はどうもトレンドの先をついていくということに関しては今まで実績が上がったのかな、という風に感じております。このトレンドの見方ですね、それをこれから皆さんに教えていきたいと思っています。
今までビジネスの話を今日はする、と言っておきながら話した内容は『サーキットの狼』とそしてKISSなんですが、その分時間をだいぶロスしましたので、後半スピーディーにいくか、もしくは話が終わらなければ3回で終わる予定が6回に増えるかもしれない、ということでご了承いただきたいと思います。
(2)に続く