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午堂登紀雄
株式会社プレミアム・インベストメント&パートナーズ代表取締役 [ 資産運用 ]
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午堂登紀雄
[インタビュー]
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「まずやってみる」――30代からの人生戦略(2)
2007.10.24
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頭と時間の使い方、コミュニケーションスキルの高め方 ――大きく差がつく30代に知っておくべきこと
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□5年あれば変われる!――忙しいなかで何ができるか
―――実際にグロービスに行って、刺激になる方に会っても、それで終わってしまう人もおおいのでは? そこから自分の人間形成につながるような関係を作るために、どのような努力をされましたか?
グロービスにいた時点では、当時人間関係は広がらなかったんですけれども、そのなかでいろいろな人達に話を聞いて、一人一人と深く、きちんと付き合うということを学んだんですね。そうすると自分の友人が一人いて、その人もやっぱり大事な友人が10人くらいいる。で、そのまた友人も大事な友人が10人くらいいる。そうすると広がっていくんですよね。何というか、表面的にたくさん付き合うというのではなくて、一人一人と深く付き合うことによって、更に深い繋がりがもっとたくさんできてくるということを学んで、自分自身も実践しているというところですね。
―――30代の方は忙しいですよね。ましてや20代の頃は実務に追われていると思うのですが、そういうなかで差をつけられるような努力をするために、どのような工夫をされましたか。
私がよく意識してきた仕事の仕方というのは、一段高い人の視点に自分を置き換えてみるという仕事の仕方をしていました。例えば自分が平社員であれば課長の視点になってみる、あるいは社長の視点になってみる。そういった見方で仕事をするようにしてきましたね。
―――20代、30代で自分自身に力がついたなと実感したのはいつ頃でしたか。
そうですね、29歳くらいのときですかね。
―――今回この本のなかは、大体いくつくらいのことがベースになっていますか。
28、29歳辺りのところからスタートして、大体32、33歳。要するに資産形成に成功するまで、というところのベースをもとに書いています。
―――つまり5年間くらいですね。この5年で、ダメ社員だった自分が一気に変わったというわけですか?
はい。
―――つまり、5年あればそれだけ変われるということでしょうか。
はい、そうですね。
―――本を書かれたことによって、午堂さん自身、また更に広がりがでたというのはありますか。
そうですね。本を書くというのは自分との対話みたいなところがあって、思いだしながら書いていくうちに「あっこんなこともあった、自分にはこういう引き出しもある」という、新たな自分に気づくことができたというのがありました。次の本のネタもいろいろイメージが湧いてきているという状況ですね。
□他人と差をつけるのではなく「昨日の自分」に差をつける
―――今度は「差をつける」という点をお聞きしたいのですが、人生で差をつけるというと、一つは資産的な資金という部分と、それ以外に仕事ができるかできないかという、漠然としたものもありますよね。
そうですね。そういった意味では、いわゆる他人との競争みたいなイメージがあると思いますが、そうではなくて、昨日の自分よりも更に差をつけて自分が成長する、ということです。今日は成長する、という、要するに自分のなかでのことだと思っているんですね。
―――ということは、人と比較して何かができた、ということではないと?
そうですね。結局人と比較すると、上には上がいてキリがないじゃないですか。もちろん、それはそれで自分のモチベーションになるということもあると思いますけれども、結局それって何かに追われる人生でしかないと思うんですよね。キャリアとかアップとかダウンとかではなくて、幸せなキャリアがあるか、そうでないキャリアがあるか、その二つだと思っているんですよ。
―――そうすると、目標設定が大事になってくるのでしょうか。
そうですね。ただ私自身は漠然としていますね、目標に関しては。
―――目標は漠然としている?
ええ。もちろん、節目節目の、例えば年収いくらになるとか、試験に合格するとか、そういう具体的なものはあったりしますけれども、最終的な人生のゴールはほとんどなくて、こういう生活ができればいいなという、本当に極めて漠然としたものなんですね。
―――よくある、目標設定をしっかりするとか、紙に書くといったやり方ではないんですね。
紙には一応、書くようにしています。
―――それをたまに見たりとか?
はい、そうですね。それも結構いい加減といいますか、ザクッとしていまして、SMAP組織にするとかですね。
―――「SMAP組織にする」?
はい。ということを書いたりして、極めて具体的というわけではないんですね。
―――では目指すために決めた目標を達成していくために、自分自身で何かをチェックするということはあるんですか。
日々自分の時間を持つようにしていて、そのなかで今日できたこと、今日価値を出したことというのを、振り返れるようにはしています。
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