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午堂登紀雄
株式会社プレミアム・インベストメント&パートナーズ代表取締役 [ 資産運用 ]
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午堂登紀雄
[インタビュー]
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「まずやってみる」――30代からの人生戦略(3)
2007.10.24
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頭と時間の使い方、コミュニケーションスキルの高め方 ――大きく差がつく30代に知っておくべきこと
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□不動産投資は新しいチャレンジのための“土台作り”
―――先ほど「ダメ社員だった」とおっしゃっていたご自身から、コンサルタント、そして資産活用ということで転身していかれるきっかけは何だったのでしょう?
まず、会計事務所からコンビニに移ったときには、ただ単純に追われるように辞めたので、本当に逃げるような転職だったんですね。その後コンビニで自分が成果を出せるようになってきたというのは、上司とか、同僚との出会いですね。そこで人間関係に恵まれたからこそ、というのがありました。それから、コンビニからコンサルティングに移ったときには、私の信頼するヘッドハンターとの出会いがあって、そこに移ったというのがありますね。コンサルティングファームから起業家への道という部分では、不動産投資をやっていたときに知り合った投資エージェントとの出会いがきっかけになったという感じで、やっぱり人との出会いがきっかけになっていますね。
―――つまり、自分自身がもともとやりたかったところへトントントンと上がっていったわけではなくて、人とのきっかけでチャンスを広げていかれて、そこで活躍の場を広げたという感じなのでしょうか。
そうですね。私自身、不動産投資の分野で起業したいなんて夢にも思っていませんでした。やってみたらそれに夢中になって、そこに人との出会いがあって、それが起業となったと、本当に偶然みたいな感じですね。
―――不動産投資についてもお聞きしたいのですが、現実的に、とくにビジネスパーソンにとって、まだまだ遠い存在だと思います。最初はどういう形で、その世界へ入って行ったらいいのでしょうか。
そうですね、まずはやっぱり勉強することですよね。不動産投資がどういう仕組みで、どういうふうに儲かるのか、そのポイントが何なのか、というのをまず押さえることですね。それから不動産投資というのは、ネットトレーディングみたいにパソコンの前で一人でカチャカチャやるものじゃないですから、不動産エージェントとやり取りする、銀行の方とやり取りする、そのいろんな方とのチームプレイですから、やはり人間関係を作っていくというのが極めて重要ですね。
―――不動産投資においてのゴールといのは、資産を形成するということでしょうか。
それよりもむしろ、安定的な副収入源を作るとことだと思います。そうすると、自分がもし働けなくなったとしても、別に稼いでくれる資産がある、というところで安心感が生まれるんですね。起業するにしても思い切ったチャレンジができると思うんですよ。そういった意味で、自由を得るためのツールという意味での「安定的な副収入源」という表現を、私はよく使っていますね。
―――午堂さんにとって不動産投資というものがすべてではなくて、むしろそれはまた自分のやりたいことにチャレンジするためのものであると?
そうですね。あくまでも土台作りですね。
□自分の成長を信じられる人は、怖がらずに飛び込める
―――それでは若い方、とくに20代、30代の方がチャレンジをするために勉強して、その次はどうしたらいいのでしょう?
その次はやはり行動すること。具体的には、不動産業者のところに飛び込んでみる、ということですね。
―――飛び込んでみるのは、なかなか怖いのでは。
でも、そのなかで、自分に合った業者さんとかやっぱりありますから、そういう方を探していくということだと思いますね。
―――その目利きは、どう養っていったのですか。
たくさん出会うしかないと思ったんですね。要するに自分に何の基準もない段階では、どの人がいい悪いかわからない。ですから会って自分の要望を話す。そして相手の考えを聞く。そのなかで自分のフィーリングだとか、自分の資産形成をお手伝いしてくれそうであるかどうかとか、判断していくという感じですね。
―――実際に人間関係が構築されて、副収入を得ることによって、精神的なものも変わってきますか?
変わってきますね。まず余裕ができます。それからいまビジネスをやっていますけれども、新しいチャレンジをすることについてもとくに怖れがなくなりますね。要するに、これでもしコケても、暮らしていけるだけのバックボーンがあるという安心感がやっぱり大きいですね。
―――今2冊目の本を書かれて、資産形成されて、事業をチャレンジされていると思うのですが、そういったなかで今後考えていきたいテーマとか、やっていきたいことはありますか?
そうですね。そういった意味では、いろんな会社組織を作っていって、自分達の仲間をそこに送り込んで、それこそ先程の「SMAP組織」という話をしましたけれども、これは例えばSMAPというのは一人一人が自分の番組を持ち、映画に出て、舞台も出て、というふうに自分一人でも活躍できるフィールドを持っている。でもやっぱりSMAPという組織になっても強い、という組織を作っていきたいと思って、自分の周りをそういった仲間達でいっぱいにしたいと思っているんです。なので、そういった姿を作りたいなと思っていますね。
―――資産を形成して、事業をやっていかれるなかで、当然その仲間、従業員とかスタッフの数ももっと広げていきたいと?
そうですね。はい。
―――そうすると執筆でもまた、これからまたやっていきたいテーマをもうお持ちですか?
そうですね、一つはビジネスマン向けに問題解決の本とか、それから自分の体験を生かした資産形成を更に突っ込んだ具体的なノウハウだとか、いうものを一応考えておりまして。それからビジネスマン向けの問題解決以外にも、例えばノート術であったりとか、時間術であったりとか、いろいろなテーマで考えています。
―――例えば午堂さんと同じような状況で仕事で苦労している方はたくさんいると思うのですが、午堂さんと同じようにできない人が、自分で自分の背中を押すようなきかっけはどう作ればいいのでしょうか?
そうですね、心の持ちようといってしまうと本当にそれっきりなんですけども、やってみるというのは、自分に対する投資だと思っているんですね。というのは、未知のものに対する、できるかできないかという可能性、要するにやってみることができるかというのは、自分の将来に賭けられるかどうかということの裏返しだと思うんです。自分の成長を信じられていれば、どんなことでもできるというふうに思うんですね。逆にできないということであれば、自分の成長を本気で信じられていないということではないかなと思ったりしますね。
―――成長を実感するというのは、なかなかなかなか難しいですよね。
そうですね。
□成長を加速するのは「人の話を素直に聞くこと」
―――本に対する読者の声を聞いたり、メッセージ受け取られたりしましたか。
そうですね、まだ発売して間もないので、それほど大きくはないんですけども、「元気をもらいました」という声はいただいたようですね。
―――資産形成の本から、今回テーマの領域を広げたことによって、ご自身のなかにも何か変化はありましたか。
そうですね、今まで自分はダメ社員だというふうにずっと思っていたんですけども、意外に自分のなかにいろいろな引き出しがあるな、ということを実感しましたね。頑張ってきたことは全部無駄になっていないと。自分のなかの蓄積になっているというふうに、改めて思いました。
―――例えば、20代を過ごしても何となくまだ消化不良で、これから30代を過ごして40代を迎える方も当然いると思います。そういう方はどうすればいいのでしょう?
私自身気をつけていることは、素直に人の話を聞くということを注意しています。そうすると、いろんな情報が集まってくるんですね。最初から私はいいですとか、私は興味ないですという姿勢をしてしまうと、あの人に話しても無駄だからと情報が集まってこないんですね。重要な情報は、やはり人を介して伝わってくるので、自分が素直な心になって受け入れてあげる。そうするといろんな情報が入ってくる。そうすると人の情報によって自分も成長する。ということが加速されるんですね。
―――素直になるのは、確かに年齢によっては難しい問題ですよね。
そうですね。向上心のある人は、そこにフォーカスできるかどうか、というところで決まってくるのではないでしょうか。
―――大変勉強になりました。今日は午堂さんのお話をうかがって、とても共感いたしました。つまり午堂さんは、一つ一つまずやってみましょうとおしゃっている。そして、人の縁を大切にしましょうと、若い方で、人生目標がないとやれないとか、会社が準備してくれないとできない、という方が多いとよく聞きますが、人生において大事なことは素直さを持って自分の目の前にあるものをきっちりと、柔軟性をもってやることではないかと思いました。本日は『30代で差をつける「人生戦略」ノート』の著者、午堂登紀雄さんのお話をうかがいました。午堂さん、ありがとうございました。
ありがとうございました。
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