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日野佳恵子
株式会社ハー・ストーリィ代表取締役 [ マーケティング ]
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日野佳恵子
[インタビュー]
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クチ・コミュニティーマーケティング/朝日新聞社(4)
2005.03.27
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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商品をクチコミするのではなく、 会社を商品と見立てよう
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テクニックは禁物!お客様に喜んでもらおうという姿勢が大切
【主藤】 そうすると、これから、クチコミをマーケティングに生かしていきたいだとか、クチコミで売り上げを上げたいという方は、これだけを勉強すると上手くいくでしょうか?
【日野】 一番大事なのは、私の本に一貫して書いてあるですが、テクニックがあっても、逆に今、インターネット社会やブログみたいなもので、相手もどんどん、他人に発信できる時代ですよね。
そうすると、やっぱり基本は、商品をまじめに作るとか、姿勢がいい人じゃないと、ただヒットして自分だけが儲かればいいわ、というテクニックだけを学ばれると、最後は逆にしっぺ返しがきますよ。
【主藤】 そうなんですね 。
【日野】 まじめにきちんと、いいものをお客様に喜んでいただきたいと、だから顧客を囲い込めば、売り上げが伸びるというのではなくて、本当にお客様に喜んでもらいたいという姿勢がばれる時代ですね。
【主藤】 商品の開発姿勢だとか、販売姿勢、会社の運営姿勢、経営者としての姿勢が実は問われるのですね 。
【日野】 ええ、それがまず基本で、そこは中核だと思いますよ。
その上で、テクニックを学ばないと、逆に私のテクニックを真似すると、全部自分に返ってきてしまう、たとえば2ちゃんねるにたくさん書かれてしまうとか。
【主藤】 マイナスのことが。
【日野】 マイナスのクチコミの方が、実はいいクチコミよりも、また更に倍あるんですよ。
【主藤】 そうですね、悪い噂の方が先に広まりますよね 。
【日野】 だから、私のテクニックを真似しても、結局、こいつどういう奴だよとか、なんかクレームを言ったら対応がめちゃくちゃ遅かったとか、請求がとても法外に来たとか。
要は企業姿勢がまずいことをしてしまうと、またもらったお客さんが他人に吹聴するのも、直接会うクチコミではなく、(今は)ネットという道具もありますから、やっぱり企業姿勢が基本ですよ、と。
【主藤】 そうすると、本だとかいろんな勉強をし、知識やテクニックを学んだとしても、そもそもそれを生かす会社なり商品、ここに問題があっては、クチコミを起こそうと思っても、悪いクチコミが起こってしまう、と 。
【日野】 そうです。本末転倒で、しない方が良かったということにもなりかねないので、クチコミは危険度もありますよ。
いいクチコミも悪いクチコミも…悪いクチコミっていうのは噂とか風評なんですけど、これで今の日本は、大企業が倒産することまでなるわけじゃないですか。
【主藤】 ありますね。
【日野】 ということは、悪い風評を起こすことになったらもっと怖い。
そのようなことになってしまうので、テクニックを学ぶより、まずは本気でお客様に喜んでほしいということが大事なのです。
私は最近、商品をクチコミするのではなく、会社を商品と見立てなさい、と。 会社に人格を持たせて、会社という一つの商品に考え方や思想があって、その丸ごと会社を商品と思ってPRした方が最終的には、長期的に愛されますよ。
お客様に安心感と信頼感を持たせる企業がクチコミを呼ぶ 【主藤】 そうすると、商品のPRだとか、売りという目的でクチコミを活用しようということは、もちろんそれはそれで必要かもしれませんけれど、ちょっとその前に立ち止まって、会社自身のクチコミ、PRを考えてみましょうと。
そこから手堅く行うことが最終的にクチコミを成功させる方法だと 。
【日野】 はい。やはり、企業姿勢が良くないと、その会社が出す商品というのが、その会社の考え方から生まれていくものだと思いますので。
何度も言いますが、会社は継続ですよね。そしたら一発当たったから、次売れそうなものはなんだろう?と、外国から変ちくりんなものを輸入してきて、来年はこんな健康食品が当たりそうだからとバーッと売って、また駄目だったら今度次何にしようというと、連続してその会社から買いたいと思わせるかがすごく大事なので、一からまたお客さんを探す作業と労力よりは、この会社ってちゃんと俺たちのことを考えてくれてるよな、って思わせることの方が大事ですよ。そうすると、お客さんを探さなくても良くなります。
【主藤】 なるほど、そういうことが最終的にクチコミを成功させる道につながるわけですね 。
【日野】 そうです。クチコミを維持し、増幅し、発展し、しかも最終的にはコストがかからずに成功するには、接したお客様と安心感と信頼感が大事という考え方が基本にありますよ 。
【主藤】 本当に本が分かりやすいし、いろんな事例が載っているからこそ、すぐにできるかと…、こうやれば上手くいきそうだとついつい思ってしまいます。
しかし、今のお話をしっかりと踏まえて、考え方を改めて、取り組みましょうということですね 。
【日野】 そうですね 。
【主藤】 はい、分かりました。本日は朝日新聞社から出版されている「クチコミュニティ・マーケティング」の著者でいらっしゃいます、日野佳恵子さんにお話をお伺いしました。いろいろと勉強になるお話ありがとうございました 。
【日野】 ありがとうございました 。
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