|
|
和田秀樹
ワダ・インスティチュート代表 [ 自己実現 ]
|
|
|
|
和田秀樹
[インタビュー]
|
お金とツキが転がり込む習慣術/祥伝社(2)
2005.05.15
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
|
|
毎日5分でよいので、 自分を見つめる時間が欲しいですね。
|
医者の健康法を鵜呑みにするべからず
【主藤】 ご自身の医療経験や勉強した知識というのを活かして、今では、ビジネスの世界でも経営コンサルティング的なことをされていますね。
【和田】 そうですね。ただ一番難しいのは、やはり大きな会社であるほど決済が大変みたいで、中小企業のオーナーの人たちやベンチャーのオーナーの人たちで、面白そうだと思ってやってくれている人と一緒に組んでいます。
ただ一つ言えることは、アメリカで正しい心理学が日本で正しいとは限りません。実際やってみないと、本当か嘘か分かんないわけですよ。だから、僕はビジネスに応用してみて初めて、この心理学は使える心理学か、使えない心理学かが分かるわけですよね。
【主藤】 医療の現場で応用するよりも、ビジネスで応用した方が分かりやすい?
【和田】 医療の方は、結局ものすごく具合の悪い人を見ています。
例えば、僕は「医者の健康法なんて信じるな」とよく言います。というのは、医者の健康法は、いわゆる病気になった人しか見ていませんから、「何々は駄目だ」ばかり言って、 「何々した方が長生きできるよ」とか「何々した方が健康になれるよ」というのは、医者は健康な人とか、長生きしている人をあまり見ていないわけですから少し違いますよ。
【主藤】 そうですね。具合が悪くなって、初めてお医者さんにかかるわけですから。
【和田】 例えば、プロ野球のトレーナーの人たちに教わったって、野球は上手くなりません。トレーナーの人たちは、怪我にならないためにはどうすればいいかを教えてくれるかもしれません。
けれど怪我をしないような打ち方をしていたら、全然成績は悪いですよね。だから、医者は「何々をするな」ということは言えても、結局自分たちがどうやったら健康で長生きできるかは知らないわけです。だから、それと同じように医者の世界で、病人の人ばかり見ていても、結局、我々が幸せになれる心理学というのはなかなか言えません。
例えば、「こうしたら鬱になるよ」とか「こんなふうにしたらトラウマになるよ」は言えますが、「こんなふうにしたら、心が元気になるよ」とかなかなか言えないわけですよ。
【主藤】 普通に生活している健康体の人を更に伸ばすことは、医療の現場ではあまりないということですね。
褒められたい気持ちが成功を生む 【主藤】 ツキとお金ということですけども、医療の現場、ビジネスに限らず、主婦とか学生、すべてにまんべんなく共通しているテーマだと思うんですね。
それを和田さんは医療やビジネス、受験でも応用し活用していらっしゃいます。そういう和田さんが書かれた本だからこそ、私は説得力があると思います。
【和田】 嬉しいですね。ただ、結局は机上の空論ではないかと思うんですよね。
例えばさっきの話の続きをすると、医者は受験勉強をしていると、受験ノイローゼとか、五月病になってしまうとか言われます。でも、同じように受験勉強をしていて元気な人の方がずっと多いわけですよ。
【主藤】 多いですよね。
【和田】 だから、何が違うのかを見ないといけないのに、受験勉強が悪いみたいなことを言うと、「何々するな」ばかりになりますから、ツキも逃げてしまうと思うんですよね。
【主藤】 「何々するな」というのは、否定的なことをやっていると逃げてしまうと。
【和田】 結局、否定的なことを言っていると、チャンスがある時に、そのチャンスを生かせないですよね。
【主藤】 本の中でも、褒められたいという動機の方がお金を呼ぶ、そういった理由も書いてあります。
やはり、人間というのは、否定されるより褒められた方がいいですよね。
【和田】 やはり、褒められるためにはいいことをしますが、叱られるためには結局それをしない方になるわけですし。
【主藤】 守りに入ってしまうのでしょうか?
【和田】 そうですね。よく、アマチュアというのは欠点を直そうとするといいます。プロは長所を伸ばそうとする、まさにそうだと思うんですよね。
結局欠点がない人間というのは、逆に言えば面白くないかもしれないですよね。長所を思いっきり伸ばしていった方が金になるんじゃないかと思うんですよね。
|