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MBAコースでは教えない「創刊男」の仕事術

ものを創る仕事は、人の話を聞くことがポイント
[出版社]日本経済新聞社
[主著者]くらたまなぶ


人に聞いて、聞いて、聞きまくる
著者は、答えは自分の中にはないと言っています。商品を買う人たちが、普段何を考え、何をしているのか?どういう不満があって、何に不自由を感じているのか?これらをしっかりと理解しなければ売れる商品やサービスは生み出されません。 しかし、情報があふれかえっているいまの世の中では、ついつい先入観やどこかの発行しているデータのみで物事を判断してしまいがちです。そんな状況にならないために「聞いて、聞いて、聞きまくる」ことが大切なのです。
ひたすらブレインストーミングをくり返す ひたすら聞きまくった後には、それらの情報をみんなで共有しなければいけません。この段階で必要なのが、ブレインストーミングです。どんなアイディアでも、思ったことでも何でもいいので、ヒアリングを通して感じたことを出し続けます。そして、出てきた発言やアイディアをとにかく褒めちぎります。 すると参加者のテンションが盛り上がりだし、次第に「本当はこうなったらいいのに」「こうなったら便利だよね」といった意見が出始めます。それらの中に達成するべき目標があり、その裏返しが現状に対するお客さんの不満「市場の課題」なのです。
やさしい言葉にまとめる 聞きまくり、ひたすらブレインストーミングをくり返して見えてきた市場の課題を今度はやさしい言葉にまとめます。ミーティングの場に消費者の考えが溢れかえり「市場」の空気が充満したころに、一消費者となった一人が「やっぱり、○○な▲▲、それを待ち望んでいるんだよね・・・」と簡単な言葉でずばりと言ってしまう一瞬が訪れます。その一言が参加者全員が納得するような内容であったなら・・・、 これこそが生み出すべき商品像であり、市場の要望なのです。
このように本書では、「いかにして、情報を集め、共有し、企画や商品というカタチにしていくのか?」ということを中心に章が展開していきます。また、著者がいろいろなメディアを生み出してきた際のエピソードも一緒に添えられているので、内容も大変具体的です。 情報やデータばかりを追いかけがちになってしまう現代において、「誰」のために、「何」を提供したいのか?何かを生み出す作業に取り掛かっている方にはもちろんのこと、「自分たちが提供するべきものが何なのか?」を改めて考え直そうとしている方にもお勧めの一冊です。
第一章 ちゃんとふつうに生活すること 第二章 「人の気持ち」を聞いて、聞いて、聞きまくる 第三章 「不」のつく日本語を求める 第四章 ひたすらブレストをくり返す 第五章 不平不満をやさしい言葉でまとめる 第六章 まとめた言葉をカタチにする 第七章 プレゼンテーション−市場への第一歩 第八章 「起業」−夢を見すえて変化に即応する
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