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片桐 明
株式会社コストダウン 代表取締役/インターネットFAX総合研究会 特別研究員
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ウィルコム 2011年度 4年ぶりに年度純増!
2012.04.06
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本日(6日)の日経朝刊 第11面に記事掲載されました。
3月度の実績はまだ公表されておりませんが、2月末段階で昨年3月末の2010年度の契約数を約68万件(前年対比18.6%増となっておりますので、3月末で締めた2011年度の契約数が純増で終わることは間違いありません)
4年ぶりということは2008年(平成20年)来、3年連続減り続けてきていたということです。
ウィルコムは2010年2月に会社更生法の適用を申請。同年12月にソフトバンク傘下となり、現在、経営の立て直し中です。
誕生は2005年2月。DDIポケットからの社名変更です。
そして、同年5月には業界初のウィルコム同士の音声通話24時間無料、かつメールはEメール、他社携帯の受発信無料プラン「ウィルコム定額プラン」を開始しました。
結果、飛躍的に契約者を伸ばしましたが、2007年1月にソフトバンクが「ホワイトプラン」を開始したことでその躍進にストップがかかりました。
携帯同士ですとMNP(携帯電話番号ポータビリティ)で事業会社を変えても電話番号そのままですが、PHSはMNPに対応しておりません。
2005年当時、私(代表 片桐)は前職で年間コストダウン5,000万円が見込めるとして、全社員の携帯をPHSに切り替えることを会社に実行して頂きました。
当時はプライベートの携帯をまだ会社用として兼用していました。(個人情報保護法の施行は同年5月)
ですから、「2台持つことを嫌がるのではないか」、「新幹線乗車時につながらない」、「番号が変わるのでお客様にご不便をかける」等 色々な反発がありましたし、導入後も不満の声は続きました。
しかし当時、携帯電話料金で年間5,000万円のコストダウンを実現する代案はなかったのです。
私自身はホワイトプランが出る前の2006年6月に退職、起業致しましたこともあり、また良い番号を特権でもらっておりましたし、周りにご迷惑をかけたり、不便に感じたりしたことがなかったので、以来、6年6ヵ月のロングユーザーです。
最初は、「ウェルカム?・・・ウィルコムって何?」、「PHSってまだあるの?」、「070で始まる電話番号って何?」、「会社更生法適用になったけど、私もウィルコム使ってるけど大丈夫?」などと言われもし、私自身、広告宣伝が非常に弱い同社に歯がゆい思いもしたものです。
会社更生法適用までの約5年間に2人の社長が就任されておりましたが、「広告予算をもっとかけて欲しい」と思っておりました。(その後、お一人は他社の社長になられた後、顧問になっておられ、今一人は大手有名企業の執行役員をされております。現場の皆さんのご苦労を考えると、いかがなものかと思います)
会社更生法適用になっても医療現場や介護現場に入り込んでおり、情報インフラとして根付いているPHSそのものが無くなることはないとは思っておりました。
正直、ソフトバンクの傘下に入るという発表が流れた時、「これは良い!」と思いました。
実際、その後、お得なプランを開始し、テレビCMもそれまでとは打って変わってどんどん流れるようになりました。
こうした変遷を知っているだけに「4年ぶりに純増」ということになったは、私にとりましても嬉しいニュースです。
ピーク時の契約数には及びませんが、この調子で純増が続けば、2012年度は過去最高契約数になると思います。
ただ、携帯がピーク時シェアを取り戻すには分母である総数が増えているので、まだかかるでしょうが・・・
私にとって、残すは「ピッチ番号を教えます」というのが面倒なので、「私の携帯番号は・・・」と言っていること位でしょうか。
会社というものは天変地異、厳しい経営環境、激しい競争の中で良い時も、悪い時もあるものです。
しかし、必ずその中にはお付き合いの長いお客様が存在するものです。
そういうお客様こそむしろ大切にし、そういうお客様の為に歯を食いしばって何としても存続する。
お互いそういう会社でありたいものです。
以上です。
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