会社の社員食堂でお目にかかった彼は、メディアで拝見するよりはるかに体格もよく、若々しくて、存在感のある男らしいワイルドな風貌でした。そして何よりも知的でパワフル、今までの日本人経営者よりもはるかにスケール感のある容姿と体格。その雰囲気もなんとか伝えたいと感じましたし。
彼のご要望やなりたい自分、なりたくない自分をお聞きしながらの打ち合わせはとても興味深い時間でした。
それにプラスして、彼の近々のスケジュール、どこで誰にお目にかかり、何を話すのか、なにを決めるのか、そこにはメディアは入っているのかなどをチェックしながら頭の中でスタイリングを組み立てていきます。失礼のないように、その場の彼が人をどのように引き付けるのか、何を伝えるのか。一番大事な仕事はその時何なのかも考えながら。
そして、採寸。
私の中で彼のスタイリングに一番適した、お店、ブランド、スタイル選びも同時にスタート。
何とも楽しい仕事です。
その間、数日、彼のご都合に合わせて今度は集めたものを持ってフィッティングに出かけます。
5〜6体のスタイリングは時にはシャツの変化、ネクタイのチェンジで着回したり、シューズの色や形で昼と夜の顔になったりと、雑誌のファッションページのようです。
ああでもない、こうでもない。
これはこんな感じで、このシーンでお召しください、これは日本で、これは海外で、そして男性の多いシリアスな時にはこちらで、このスタイリングは女性の多いパーティで優しい雰囲気に、、、などと、話しながら。
いつも仕事に追われている彼もいつに無くリラックスしていてなんだかニコニコ、こちらまで嬉しくなってきます。
そして、すべて決まったらあらためてもう一度採寸し、サイズ直しや丈直しをして納品の準備に入ります。貸していただいたお店やブランドの方に細かく指示、相談しながら彼が一番美しく心地よく見えるように仕上げ、それに私のコーディネートアドバイスやコメントと写真をつければ出来上がりです。
まるで雑誌の置き撮りのような画像の冊子をつけて、秘書の方そして彼ご本人、双方に送ります。
そのページを見れば誰もが、どんなシーンで着ればよいのか、またどのような点に注意して着こなせばいいかが、いとも簡単に理解でき、無駄な時間も省け、とても感謝されるから幸せです。
スタイルブック(PDF)はこちら
http://www.topbrain.jp/pdf/stylebook20100908.pdf