足元でわかる生活感と人となり社会人に必須アイテムのひとつであるスーツと靴。
前回は、スーツについてお話しましたが、今回は、
あなたが格好良く、ステキに見える靴の履きこなしのポイントをお話しいたしましょう。
履きこなしのポイントをお話しする前に、靴の豆知識をちょっとお話ししましょう。
それを知るだけでも、明日からあなたの履きこなし方が変わります。
靴は昔から、その人の身分や地位を表す大切なアイテムで、古くは、紀元前2000年頃から、履き物の文化はありました。当時の王や王妃の履き物は、金銀宝石で飾られた豪華なもので、貴族は、葉や動物の革で作られたサンダルのような履き物、一般市民は裸足でした。一般市民は、靴が履けなかったのです。
また、ハイヒールが男女に流行したフランス17世紀では、ヒールの色で身分が分けられていたほど。赤いヒールの靴は、王にしか許されない靴でした。
古の人々の靴の考え方から推測しても、靴を履くということは、
その人の人となりがわかる重要なアイテムであることがわかります。
足元を見れば、その人の身分や、人となりが誰にでもわかってしまったのです。
今でもヨーロッパでは、足元に時間とお金をかけることが、紳士淑女のステイタスという考えが根付いています。
古の人々だけでなく、現代の私たちも足元のみだしなみは、相手に好印象を与えるためにとても大切なのです。
私たちが毎日履いている靴は、西洋からきたもの。
その西洋靴の履きこなしの知識を知っている方が、グンと<外見力>がアップしますので、そのポイントをお話ししましょう。
それは<足のチャームポイントを知ること>です。
<足のチャームポイント>・・・・それは足の内側ラインにあります。
昔から靴を履く目的は、男性も女性も、足が長く、背が高く見えるようにというスタイルを良く見せる目的で履かれました。
スタイルを良く見せるために履く靴は、地面に置く足の置き方によって印象が全く違って見えてしまうので、靴を履いた時の足の置き方に、とても注意をはらったのです。
フランス17世紀に、ハイヒールが男女の間で流行した頃は、
靴を履いたとき、足の内くるぶしを外側に向けて、脚の内側ラインを強調させて足元をイキイキと躍動感ある印象に見せる足の置き方が大切なポイントでした。
内くるぶしを外側に向けるとインテリジェントなイメージ
この見せ方を身につけて靴を履くことが当時の必須の教養で、男女ともに心得ていた知識でした。当時のヨーロッパ一の紳士王と言われていたフランス王ルイ14世の、
あの有名な肖像画に描かれている足元を見ると一目瞭然です。
逆に、マイナスの印象を与える見せ方が<内股足>です。
弱々しく威厳が感じられない印象を与えてしまいがちです。
もちろん、靴のつま先がぼろぼろだったり、ヒールの底が減って斜めになっているのは、
丁寧な暮らしぶりが感じられないマイナスポイントなので、靴の管理も必須です。
女の子によく見られる内股足は弱々しいイメージ