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経沢香保子
トレンダーズ株式会社代表取締役 [ 起業 ]
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経沢香保子
[インタビュー]
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自分の会社をつくるということ/ ダイヤモンド社(1)
2005.11.20
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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女性にとって起業が人生の選択肢の一つになればと思っています
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女性起業塾とは?
【高城】 今回のゲストは、ダイヤモンド社から出版されております、10万部を突破したベストセラー、「自分の会社をつくるということ」の著者でいらっしゃいます経沢香保子さんです。経沢さん、今日は宜しくお願いいたします。
【経沢】 宜しくお願いします。
【高城】 今日は、川崎さん、同じ女性として是非いろんなことを聞いていただきたいと思います。
【川崎】 はい。26歳で会社を設立されたというプロフィールにちょっとびっくりしました。
【高城】 私は、経沢さんがリクルートにいらっしゃった頃にほんのちょっとですが接点があったんですね。
【経沢】 へなちょこ時代をよく知られてしまっているという(笑)。
【高城】 ものすごくかわいらしい方だったんですけれど、今日、久々にお目にかかったらすごく綺麗になっていて、僕は緊張しております。 自分のことで恐縮なのですが、私の本が今年の春に出まして、その本を本屋に見に行った時に、隣の棚に経沢さんの本がドンと積まれていて、更にその隣に経沢さんの写真が大きく貼ってあったので、一冊買って帰りました。経沢さん、大活躍ですよね。
【川崎】 そうですよね。この本の表紙をみたら「あっ、見たことある」って言う人がたくさんいらっしゃると思います。
【経沢】 そうですね。
【高城】 もうカリスマ化している、と聞いていますよ。
【経沢】 そんなことないですよ。
【高城】 経沢さんは、トレンダーズという会社を立ち上げて、その後に、女性起業塾を始められて、実はもうその塾の卒業生が600人超えているそうなんです。具体的にどういうことをされているか教えていただいてよろしいですか?
【経沢】 はい。今2つコースがありまして、一つは、「起業もちょっと検討してみたいな」と思っている方のためのベーシックコースと、もう一つは、事業計画を既に持っていて、それを実行に移すために事業計画を見て欲しい方のための実践コースになります。 2つとも事業の形態は似ていて、始めにいろんな女性社長に自分の得意分野やノウハウを教えていただいたり、メンタル的な部分を教えていただいたりしています。例えばアイランドの粟飯原さんとか、ハーシーの橋本さんとかですね。後半はワークという形で、ベーシックコースではコーチングの要素を入れながら、「自分がどんなものに向いているか」とか、「10年後の社会はこうなるからこういうところにネタがあるんじゃないか」というような形でビジネスのネタを見つけるところまで。 実践コースでは、受講者がビジネスプランを発表して、「それは駄目だ」とか、「こういうマーケットでやるならこういう見方をした方がいい」とか、「こういう風にビジネスプランを考えていくんだよ」というようなアドバイスをもらって、自ら実行可能なプランにまで持っていくという結構スパルタ形式でやっています。 受講料がOLさんにとって高い、12万円と15万円なんですけれど、私から見れば、海外旅行1回行くよりも人生変わると思っているし、ヴィトンのバッグ1個買うよりも人生変わるきっかけになると思っているんです。そして、コースでは、その15万円をインターネットのオークションで自分で稼いでもらうとか、本をたくさん読んだりとか、いろいろな課題をこなしながら、経営者の脳になることをトレーニングしてもらっています。
結婚、出産で変化した社会に対する想い
【高城】 この本は自分自身の成功体験の本ではなく、読者の方に会社を作るということを問うていますよね。
【経沢】 そうですね。
【高城】 それで女性のファンが増えたと思うんですよ。私の周りでも経沢さんのファンがたくさんいますし。
【経沢】 本当ですか?すごく嬉しいです。
【高城】 経沢さんにとっても本を書くタイミングというのはいろいろあったと思うんですけれど、なぜこの時期に女性の起業というテーマを書こうと思ったんですか?
【経沢】 私は会社を始めて3年目ぐらいまでは、やはり来月の売り上げとか半年先までのことを見るのが精一杯だったんですね。 ただ、自分が結婚したり、去年と今年で出産を経験したりして、今まで見ていたものと違うものがいろいろと見えてきたというか、今までは自分の会社をどのように良くするかということしか考えられなかったんですけれど、子供を持って、将来のことを考えたりすると、「日本がもっと元気であって欲しいな」と思うようになったんですね。
例えばこれから2007年に団塊世代の人が定年退職で会社を辞めたら、2007年問題が起こると言われていますよね。そうなると、これからは、女性がもっと活躍できる市場が出来ると思いますし、今までの労働市場の半分は男性で半分は女性なのに、女性は出産したら8割が会社を辞めてしまうから、労働人口が減ってしまっているんですね。
その中で、「女性がもっと活躍できるような国を作らないといけないんじゃないか」ということをすごく真剣に考えるようになったんです。女性起業塾をもともとやっていたので、より力を入れるようになった時に、今までは実はマスコミには出ているのですが、本を書いたりするのはすごく恥ずかしくて、どこかいつも悩みがあったんです。
でも、塾の生徒を600人以上教えてきて、すごく共感してもらったり喜んでもらったりしたので、それを塾に来られない人も含めて全国の人に伝えようと思うようになったんです。それは、子供を生んですごく変わったというか、自分自身がもう少し社会に対してどう生きていくかということを真剣に考えるようになって、本を出してみたんですね。
【高城】 起業は最近とてもブームだと言われていていますが、女性の起業は、経沢さんのこの本でさらに世の中で注目されるようになったと思うんですけど、女性が起業は男性の起業と比較して、何が違うんですか?
【経沢】 そうですね。男性の方の場合は、割りとどれくらい大きい事ができるかという視点が中心だと思うんですよね。でも女性の場合はそういうことは殆どなくて、自分が一生続けられる仕事をしたいとか、自分がこういうことが好きだからこれで人の役に立ちたいとか、割りと目線が自分の周りにあるんですね。
「何千億の売り上げを上げたい」っていうよりも、「自分の仕事でみんなを幸せにできれば自分が生きている価値がある」と思う人が多いんですね。それで今の会社で働くことももちろん楽しいけれども、子供を生んだ時に本当に両立出来るのか、一生働き続けられるのかと考えた時に、「自分だけのビジネスが欲しい」と思う人が増えているのかな、と思うんですね。
【高城】 川崎さんどうですか?
【川崎】 そうですね。その通りですね。私も手作りの物を売ったりしています。
【経沢】 すごい。起業家ですね。
【川崎】 趣味の皮細工を売っているのですが、作っているのは私1人だけなのでそれ以上の規模にはならないし。この発想は、女性特有で、男性はこの発想が出発点ではないんですよおね。
【経沢】 そうですね。自分がやりたいことをちょっとずつ広めていくために、1つの方法として会社を持つことあるということをお伝えしたかったんです。
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