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浦田健
株式会社FPコミュニケーションズ代表取締役 [ 不動産 ]
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浦田健
[インタビュー]
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金持ち大家さんになるアパート・マンション経営塾/ 日本実業出版社(3)
2006.01.01
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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自信をもって家賃を上げられる経営をしていただきたいと思います
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事業をするという覚悟をもって勉強をする
【高城】 大家業はサービス業であると先ほどおっしゃいましたが、大家さんについてもう一つお聞きしたいことがあります。「企画が全てである」と言われていますよね。その企画というのはどういう意味なのですか?
【浦田】 大家業における企画とは、大家業の成功の八割方を占めている重要な要素だと思うのです。なぜかというと一億円のお金をかけてしまったら、それが分母となって、払った一億円を取り戻せないですよね。お金をかけてしまったから「利回りが回らないから2000万円戻してください」とは言えないわけです。
例えばラーメン屋を高城さんが開業するとして、ただベンツも好きだったとします。脱サラしてラーメン屋を開業して、ベンツが趣味なので、ベンツを買って出前もする。一千万のベンツで出前をして、費用対効果が合うのかどうかという話ですよね。いくらベンツで配達をしても一商品あたり2000円はとれないですよね。500円、700円とか800円が限度ですよ。
つまり家賃から逆算をして投資額を決めなければならないのです。企画で一番重要なことはたった1つ、いま事業を開始しようとしている土地の周辺の賃料相場を調べることです。建物はどれくらいの規模で建つか、部屋がどれくらいとれるか、年間でどれだけの家賃なのか、それに単純に10を掛けてください。それが10%でまわる総事業費なのです。
例えば年間で100万円の収入があるとしたら、掛ける10で、1千万を懸ければ、確実に10%の利回りがとれます。その1千万円の中ですべての経費である、建築費、消費税をまかなえば、まず大きな失敗はしないと言えるのですよね。
【高城】 実際にそのような提案はアパートを作る企業から教えてもらえると私達は考えてしまっていたのですが、違うんですか?
【浦田】 違うんですね。それぞれ業者さんというのは自分達のことを考えていますのからね。いいものを売って儲けるのが彼等の仕事ですから、すべてが積み上げ式なんです。
ベースがあって、追加で設備を付ければこれくらいの額になります。また収益の見通しが悪くて融資がとれなくなると利回りが悪くなってしまい業者としても困るんです。そうすると今度は家賃保証をつけて銀行に喜んでお金を貸してもらうわけです。そんなものは事業とは言えないですよね。
【川崎】 それは、建設予定地のエリア情報を調べなければいけないといことでしょうか? 建設会社が「何千万何億単位での建物を建てましょう」「このように運営しましょう」と提案してくるので当然そのあたりは調べてもらえているのかと思ってしまうのが普通だと思うのですが、全て自分で調べなければならないのでしょうか?
【浦田】 要するに比較しなければいけないですよね。各社から提案をもらうと、各社違うプランニングをもってきますから比較のしようがないのです。 まずは、そこの一番重要なところをきちんとしないと、大きな怪我をしてしまうもとになってしまいます。そういう仕事をする人がいなかったので、私はこのコンサルティングを始めたのです。
【高城】 こわいですね。「プロにお任せください。」とみなさん言うんですけれどね。
【浦田】 実は違うんですね。違うというか、自社が儲けることを第一に考えて提案するのが普通ですから。
【川崎】 ネガティブなことは隠したりごまかしたりしますものね。
【浦田】 大家さんも一億円かけるわけですから、勉強をしないといけないということですよね。他人に罪をなすりつけて「あんたのせいだよ」と言っている場合ではなくて、それだけの事業をするという覚悟をもってそれなりの勉強をしないと、賃貸事業で成功することはできないと思うのです。
不動産は買ってからがスタートです
【高城】 本を読ませていただいて、さらに今日のお話をお聞きして、アパート・マンション経営もやはり1つのビジネスであるということを改めて今日は感じました。次にもし、もう1回アパート・マンションを建てる機会がありましたら、この本をきちんと読み直して痛い目に会わないようにがんばりたいと思いました。
【川崎】 今日は、出していらっしゃる本3冊の中からいろいろなお話がでてきたと思いますので、できたら是非3冊合わせてお読みください。
【高城】 最後にいまから一分間、リスナーの方にアドバイス、メッセージをお願いいたします。
【浦田】 最近、不動産投資に興味をお持ちになる方が多いのですが、買ってからがスタートだと思うのです。買ったときがゴールのように思われている方が多いように感じているのですが、本当は買ってからがスタートなんです。
大家業の基本はサービス業であると先程も申し上げましたが、サービス業の基本として非常に私が感銘を受けている言葉があります。セブンイレブンジャパンの鈴木敏文会長の言葉で、「掃除と挨拶。クリーンネスフレンドリーサービス」という言葉です。金持ち大家さんの中には、掃除と挨拶をして家賃を8年間で21%も上げてしまった人がいます。
【高城】 すごいですね。
【浦田】 家賃は下がるのが常識と言われていますが、掃除と挨拶だけで契約更新の際に5%上げていたら21%まで上がっていってしまったと。基本をちゃんと行い、それが入居者に伝わればそれなりの金額は請求していいわけです。自信を持って、家賃を上げられるような経営をしてもらいたいと思いますね。
【高城】 ありがとうございます。本日は、「金持ち大家さんになるアパート・マンション経営塾」の著者、浦田健さんにお話を伺いました。ありがとうございました。
【浦田】 ありがとうございました。
【川崎】 ありがとうございました。
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