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本田直之
レバレッジコンサルティング株式会社代表取締役社長
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本田直之
[インタビュー]
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本という投資をすればするほど大きなリターンが得られます(2)
2007.04.22
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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ビジネス書に関して言うと読書っていう感覚は全くなくて、投資ですね
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本を選ぶための2種類の基準
高城 仮に100冊読むとしますよね。そういう本を選ぶための基準は人によって違うと思うんですけど、一般的なビジネスマンの方にこういう形で本を選んだらいいよ、という読むヒントみたいなものはありますか?
本田 はい。2種類ありまして、1つがアクティブに選ぶという意味と、もう1つはパッシブに選ぶ。要は受動的に選ぶか、能動的に選ぶかなんですけども、能動的に選ぶというところでいうと、自分の今の課題とか目標があると、それに沿ったものですよね。特に課題は一番卑近な例で皆さんいろいろあると思うんです。例えば部下を持った、その部下のマネージメントで悩んでるとかですね。時間がなかなか上手く使えない、そしたらそういう卑近な課題、自分の課題や目標に合わせた本をどんどん選んでいく。これは速く読める筈なんですよね、自分に興味があることだから。もう1つパッシブに本を選ぶという意味でいうと、自分が読みたい本は分かるんですけど、やっぱり書店に行かないとなかなか気付かなかった読みたい本とか、トレンドになってる本とかそういうのってあると思うんですよね。特にビジネスでいうとトレンドが結構変わったりしますんで、書店に行くとそういう本が平積みしてあったりコーナーがあったりして、「あ、これは自分が今まで興味あると思ってなかったけど面白そうだな」というような2つの選び方が良いのかな、と思いますね。ただ本当にあんまり本を読んだことがない方であれば、やっぱり自分のアクティブな理由付けで受動的ではなくて能動的な本の選び方が一番効果的かなとは思います。
高城 あとは本と言いますと、広告とか書評、それからインターネット上でいろいろありますよね。そういったものも使ったりされますか?
本田 そうですね。僕の場合やっぱり読む量が多いんで当然新聞の広告は必ずチェックしてますし、それからインターネットでの書評とか信頼出来る書評を書いている方々のメルマガの情報を入れるとか。あとはお会いした方でこの方は面白かったな、という方に「最近何読まれてますか」という感じで聞いて情報を仕入れる。
高城 聞かないと教えてくれないですからね。
川崎 興味を持った人が読む本を読む。
本田 そうですね。どういう本を読んでいるのかなっていう。
高城 それは会話としても面白いですね。何気なく聞けそうで聞かないですよね。川崎さんどうやって選んでます?
川崎 もっぱら本屋さんに2時間くらいはいる感じですね。ただ選ぶのにすごい時間がかかりますね。
高城 1冊1,500円とかですね。高いという考え方もありますけど、それが本当に実になると思えば安いですよね。
本田 そうですね。ものすごく安いと僕は思いますね。
自分に合った本屋さんを見つけてみる
高城 この本を読ませていただいて思ったんですけど、目的意識を持ってやるってすごく大事だなと思ったし、それから本を読む立場で見ても読めって言われるとすごく辛いんですね。文章的にもボリューム的にも、追っかけられちゃうんですよ。ですからやっぱり文章を読むとか本を読む時に自分が追いかけられないで上手に吸収出来るようにモチベーションを高めていかないとやっぱり読めないんだなってすごい思いましたね。自分が読みたいとか目的意識を持てば活字をもっと上手に拾えるんだろうなとすごく感じましたね。あるじゃないですか、仕事柄これ読みなさいとかね。会社によっては上司がこれ読みなさいとかあるんですよね。
本田 僕も実は本を読むのが嫌いだったんですよ。社会人になって1、2年目は。なぜ嫌いだったかというと読書感想文があってですね、あれで嫌になっちゃって。本って読むの大変だなって思ってたんですけど、自分に何か役に立つなと思った瞬間に読むようになりましたね。
高城 それは経営者になってからですか?
本田 いや。やっぱり社会人2、3年目で自分が成長するために近道を通るためにはどうしようかな、と思ったときに本ってすごい手っ取り早いんだな、と思ったのが大きいですね。
高城 MBAを取られてますけど、アメリカに行ったときは洋書も読まれたんですか?
本田 はい、読みましたね。
高城 大変ですよね、これね。
本田 そうですね、最初は大変でしたね。だからこそこういう読み方がやっぱり有効になってくる。全部読んだら何日もかかっちゃうんで、ポイントを抜き出して見つける習慣がついてきたというか。
川崎 海外に行かれた時に英語で一字一句調べて読んでいると時間がなかったので身に付けたテクニックということですね。
本田 知らない単語って沢山あるじゃないですか。これ全部行間まで読んでたら何年もかかっちゃうんで、分からないところはいいや、というところからだんだんこっちに繋がってきたというか。
川崎 日本語で書いてあるものもそういう風に読まれるようになった。
高城 本田さん自身が本屋さんに行ってフラフラッと歩いて「これいいな」って買う時もあるんですか?
本田 それはありますね。その両方、いろんな使い方をしているんで、やっぱりリアルな書店に行かないと分からない本は結構あったりしますんで。さっきもここ来る前に10分くらい時間があったんで、12,3冊買ってきました。
高城 1つお聞きしたかったんですけど、本屋さんで本を買うか買わないかは別にして陳列の流れってありますよね。あれ自体にも何か流れがあるかなって思いません?
本田 そうですね。書店によってやっぱり色があったりしますんで。
高城 書店に色がありますか?
本田 そうですね。僕はいろんな書店に行くんですけど、例えば家の近所にあるブックファーストで言うと、やっぱり若い方向けのトレンドっぽい本がランキングの上にあるんで、そういうのが並んでたりですね。あとは丸善丸の内とか行くともっとカッチリしたビジネス書が大量に並んでいたりして、色が違いますよね。
高城 じゃあそれはもう地域によって違うでしょうし、それからそれによって買う方も変わってきますよね。
本田 そうですね。だから自分に合った本屋さんを見つけるのはすごく良いことかな、と。
高城 自分に合った本屋さんってすごく良いですよね。
川崎 本屋さんに行くとさっきおっしゃってたアクティブ、目的意識を持って行くと語りかける本と全然見えない本とあって、面白いですよね。必要な本がその時買えるような気がするんですけど、それは目的がちゃんとある時で、無い時はダラダラしてしまいますね。
時間がないから読まないのではなく本を読まないと時間がなくなるのです
高城 メルマガはどうですか?メルマガだけでは分からない部分はありますよね。買っちゃうんですか?
本田 僕がよく知っている人達が書いていて面白いっていう書評であればすぐ買います。
高城 この本の中にも何人か書いてありますよね。
本田 ええ、あります。
高城 この本の最後のページに“私のベストビジネス書”とか、“読んでおくべきビジネス書20”と書いてあって、ダニエル・ピンクさんの「フリーエージェント社会の到来」、これ僕も読んだんですね。その時「やっぱり同じの読んでるな、この部分で似ているんだな」って思いましたね。人間性の或る部分をフッと見た気がして、すごく人への親近感が沸くので。「こんな本読みました」って或る意味、自己紹介みたいですよね。最近読んだ本を聞いてみるとその人がどういうことに関心があるかがすごく分かるんだなっていう。僕らは書き手の方とお会いする機会が多いんですけど、読み手の方からそういうお話を聞くだけでもすごく勉強になるなって思いますね。本当にこの本の読み方が広いなと思いますし、あと目の付け所がやっぱり相当この本を選ぶための情報収集されているんだなと思いました。
川崎 そうですね。400ぐらい読んでらっしゃる中からですものね。
高城 まだまだお聞きしたいことは沢山あるんですけども、最後に本田さんからリスナーの皆さんへビジネスに活かせるアドバイスがありましたら1つ頂けますか?
本田 はい。この本のメインのテーマなんですけど、やっぱり本というのは非常に安い投資のものになる、と。1,500円でこれだけいろんな方々の何年もかけていろんな経験をした中での成功体験を凝縮したものなので、これに関して言うと糸目をつけず、どんどん投資されれば、大きな成果だったりリターンというものが得られることが出来ると思いますので、本は是非読んでもらいたいなと思うのと、時間がないから本を読まないのではなくて、本を読まないと時間がどんどんなくなっていっちゃうということを感じていただいて、まず何か本を手に取っていただければ、と思います。
川崎 はい。本日のゲストは『レバレッジ・リーディング 100倍の利益を稼ぎ出す「多読」の勧め』の著者でいらっしゃいます本田直之さんでした。
高城 本田さん、有難うございました。
本田 有難うございました。
川崎 有難うございました。
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