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和田秀樹
ワダ・インスティチュート代表 [ 自己実現 ]
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和田秀樹
[インタビュー]
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お金とツキが転がり込む習慣術/祥伝社(1)
2005.05.15
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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毎日5分でよいので、 自分を見つめる時間が欲しいですね。
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ツキや運は本人の物の見方が影響している
【主藤】 今回のゲストは祥伝社から出版された「お金とツキが転がり込む習慣術」の著者、和田秀樹さんです。
実は和田さん、既に260冊以上の本を書かれているんですね。しかはじめに書かれた6冊で、200万部を突破しているという、ベストセラー著者です。しかも大変お忙しい方なので、先日私がお会いして話を伺って参りました。
【川崎】 はい、主藤さんがインタビューをしてくださいました。和田さんのお話、楽しみです。
【主藤】 現役の精神科医、大学教授、作家としてもご活躍され、本当に多彩な才能をお持ちの和田さんのインタビューをお送りしたいと思います。それでは、お聞き下さい。
【主藤】 本日はよろしくお願いします。
【和田】 よろしくお願いします。
【主藤】 この「お金とツキが転がり込む習慣術」という本は、OL、主婦、サラリーマンや経営者でも、非常に興味があるタイトルだと思うんですね。
まずこの本をお書きになった経緯を教えてください。
【和田】 僕は、本業が精神医学や心理学ですが、最近流行の考え方として、物の見方によって結局自分の気分や感情が変わってくるし、物の見方によって人間の行動が変わってくることもあるわけです。
だから、「自分は不運な人間だ」とか「駄目な人間だ」と思っている人は、それで意欲がなくなって、努力をしないとか、勉強をしないだとか、起業などもやる気になれないと思ってしまいます。要するに世の中でますます負け組み的になってくるわけです。
負け組み的になってくると余計に「悲観が正しい」と思ってしいます。そういう悪循環に陥りやすいわけですよね。
【主藤】 何らかの同じ出来事があったとしても、どう自分が思うかによって、実はその先が変わってくると。
【和田】 そうですね。だから、逆に言えば自分がツイていると思っている人間は、割とアクティブに物事を行います。
それから、最近斉藤孝さんが「上機嫌」と言っているけど、割と自分がツイていると思っていたら、人当たりだってどちらかというと良くなるでしょうし、人間関係も良くなっていくということが起こるわけですよ。
【主藤】 和田さんは、お仕事を通して実感されてきたのでしょうか?
【和田】 それはありますね。結局、自分が患者さんに「こういうふうにした方がいいよ」という形で接したりして患者さんの具合が良くなったり悪くなったりするのを見てきています。
例えば、うつになる人の見方は、ついつい悲観的に考えてしまうとか、物事を悪い可能性でしか考えられなくなっていることが結構あります。
僕は、それをうつ病などの病気の人だけではなく、一般の人にも試してみたらというような心理学をいわゆるマネージメント、マーケティングに使えるビジネスをしています。
アドバイスをしてみると、結構うまくいくことが多く、そういうのを見るとツキや運だと思われがちですが、実は本人の物の見方ではないか、いわゆる人間の認知の問題ではないかというふうに考えるようになりました。それを知らせてみようと思って本を作ったんです。
多彩な専門分野を持つ理由とは? 【主藤】 今、お話にも触れていただきましたが、現在の和田さんのご活動というのは、もちろん心理学的な臨床をされたり、あるいはお医者さんとしてもご活躍されているんですよね。
【和田】 そうです。もともと僕が精神科医になった時、新左翼の人たちが立てこもっている病棟で仕事をしていたんですね。なるべく薬を使わず人間的に治していこうという考え方だったので、そういうところの精神科の方が面白そうに見えたんですよ。
しかし最初に研修を受けた時に、あまりに新左翼の人が独裁的だと分かり、嫌になって内科に移ったり、救命センターでトレーニングを受けていました。その関係で、精神分析を長い間勉強したかったのですが、いろんなことをやる羽目になり、結果的に老人専門の精神科という仕事をやることになったんです。
お年寄りの場合は体の具合が悪くなると心の具合も悪くなるし、心の具合が悪くなると体の具合が悪くなります。 老人専門の精神科医って、ものすごく日本では少ないですけど。
【主藤】 あまり聞かないですよね。
【和田】 ところが、高齢者は今、日本中で2500万人もいます。その内5%がうつ病だとすると、120万人です。だからそういうことを考えて、あまりに老人専門の精神科医が少ないため辞めるに辞められなくなってしまったんですね。
だから、精神科医を続けながら、心理学や精神医学分析だとか、アメリカで習ってきたことをビジネスに使えるようにしてみようとか、あと最近、国際医療福祉大学という所で、一般的に看護士さんだとか、作業療法士さんを養成する学校なんですけど、そういう人たちに心理学的なことを教える仕事をやっています。
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