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和田秀樹
ワダ・インスティチュート代表 [ 自己実現 ]
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和田秀樹
[インタビュー]
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お金とツキが転がり込む習慣術/祥伝社(3)
2005.05.15
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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毎日5分でよいので、 自分を見つめる時間が欲しいですね。
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短所を探すより長所を見つけよう
【主藤】 つまり、その長所を伸ばす一つのコツがこの褒めるという作業ですか?
【和田】 そうです。僕が長所を伸ばすという発想は、実は受験勉強から来ているんです。受験で本当に受かる人は、どの科目もできるように、欠点をなくそうという、満点主義の人たちではありません。
例えばセンター試験は、高い得点を採っていかなくてはいけないから、ミスの少ない人間が受かる試験ですが、実物の東大の入試は、やはり数学とか、英語がめちゃくちゃできる人に圧倒的に有利なようにできています。だから、長所を伸ばしていって、苦手の負担を減らすというのが受験勉強の鉄則ですよ。
【主藤】 コツですね。
【和田】 だけど、みんなは逆に欠点を減らそうとするから、受験勉強が辛くなるわけですよ。長所を伸ばしていけば、受験勉強を楽しんでやれるわけですよね。
だから、好きな科目だけどんどん伸ばしていって、あと何点で受かれるから、それをやっとけばいいみたいにすると、受験勉強そのものも楽しいし、受かる確率も高くなります。こんなハッピーなことはないわけです。
【主藤】 長所を伸ばすということは、ビジネスの場面でもあてはまりますか?
【和田】 僕はそう思います。例えば会社で不正が見つかった時、マスコミはがんがん叩きますが、普段はその会社のいい部分しか見ていないわけです。人間にも同じことがいえます。
例えばマスコミに叩かれている人を見る時は欠点から見るかもしれないし、前から嫌いだったという人は相手の欠点を見ようとするかもしれません。
しかし、普段、初対面で人と会う時に相手の欠点を探すことはまずないわけです。この人はすごく賢そうだとか、女にモテそうだとか、人の長所が見えてしまって羨ましく感じるわけですよ。逆に人間は、自分に関しては、欠点を見やすいですが。
【主藤】 自分に関しては欠点を見やすいのですか?
【和田】 アメリカの心理実験とかではっきりしていることですけど、自分の長所よりも欠点の方がたくさん並べられるんですよ。
【主藤】 そうすると、ますます自分で自分を伸ばすっていう作業がこれは損なわれてしまいますね。
【和田】 そうです。だから、自分の長所を知っている人の方が、伸ばせるし、自信も持てます。
自分の長所を上手く活かす裏技 【主藤】 本の中では「学歴を活かして就職しよう」という裏技も一つの長所を伸ばす、自分が持っている取り柄を活かすコツだと書いていらっしゃいます。
【和田】 現実に儲かっている中小企業はすごくあって、もちろん会社の数が大体日本で100万社とか200万社あるわけですよね。
【主藤】 はい。
【和田】 そうなると、仮に1%しかなかったとしても、実は儲かっている会社は結構あるわけですよ。
その儲かっている会社の中小企業の社長さんとかに話を聞くと、慢性的に人材が入ってこないそうです。なんでこんなに人が余る時代と言われているのに、全然ウチの求人には新卒や、いい大学出た人は全然来ないと嘆かれるわけですよね。
だけどそういう会社こそ、ある種の学歴を持っている人を欲しいと思ってくれるわけですよね。
逆に言えば、昔の有名銀行みたいに同期の8割が東大というとこに入っても、学歴なんて意味がないわけですね。
【主藤】 自分の長所が埋もれてしまうわけですよね。
【和田】 極端なことを言えば、自慢をするわけじゃないですけど、一応僕も東大の理科V類に入ったわけです。
日本の受験の最高峰とか言われていて、当時90人しか採りませんでした。そうすると、その90人というのは、いつも模擬試験とかで全国で2〜300番までに必ず入っている人間が全員東大病院に就職するわけですよ。
受験の世界でいけば神様的で、同期の中では、俺ほど賢い人間はいないと思っていた人間が同じ研修医になっちゃうわけですよ。でしたら、例えば東大の医学部を出て、他の会社に勤めたら「え、お前、理Vなの?」みたいな感じで、文T、法学部出身の連中から、受験時代のことを話すときに言われますよ。
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