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片桐 明
株式会社コストダウン 代表取締役/インターネットFAX総合研究会 特別研究員
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日本の「売り」は何か
2012.02.07
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1月26日、日本の2011年の貿易収支が31年ぶりに赤字になったことが各方面からリリースされました。
そのことについて様々な理由、今後が語られています。
その片方で私(代表 片桐)はここの所「日本の他国にはないもの、強み、あるいは外国が欲しがっているものは何か?」を考えています。
それは日本人の精神、気質、能力ではないかと思います。
昨年(2011年)の東日本大震災時の日本人の行動は世界の多くの人の耳目を集めたのではないかと思います。(そのことを私は外国の方から直接、聞いた訳ではありませんので、是非とも知りたい所ではあります)
またその後のボランティア活動等で、日本人自身老いも若きも、「日本人のDNA」を感じたように思います。
震災直後、海外から見ると「これで日本は終わった」と思われたかも知れません。
一時期、サプライチェーンの寸断、原発停止による夏場の節電、タイ洪水等はありましたが、あれだけの災害があったにも関わらず、対外的にはある意味、ほぼ通常営業に戻っております。
3・11は土曜日の昼間であったにも関わらず、新幹線での事故はなく、改めてその運行システムの高さが証明されました。
なでしこジャパンは昨年(2011年)のサッカー女子ワールドカップで優勝したことはもとより、フェアプレー賞を受賞しました。
H2Aロケットは打ち上げの信頼性となる成功率95.0%を達成しました。
また米民間会社の調査で、航空便の定時到着率で全日空と日本航空が1位、2位を取りました。
これらのことを根元で支えているのは日本人の精神、気質、能力ではないでしょうか。
既に加工・製造・販売・輸出されているものの底流には、もちろんこうしたスピリッツが脈々と流れていることと存じます。
しかし、国内で販売するものについて説明する際には特別説明する必要はないでしょう。
ただ、海外に輸出する際、海外で販売する際には、そこはとても大切なアピールポイントではないかと存じます。
これは何も輸出産業、輸出企業だけではなく、日本人全員が売れる(それこそ海外渡航している日本人、日本に来ている外国人に接する日本人)ものです。
オール・ジャパンで取り組めるものです。
日本は震災直後、諸外国から多額の寄付金をもらいました。
それにお返しする意味もあります。
脱日本を検討、模索、実行する企業もあります。
そのことが短期的に成果を生むことがあっても、長期的に見て失う最大のもの−それは日本のスピリッツではないでしょうか。
ただ片方でそうした企業や人材の流出を防ぐ環境整備も必要と存じます。
以上です。
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