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小松俊明
外資系エグゼクティブリクルーター [ 時間管理 ][ キャリア ]
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第6回 判断ミスを少なくする方法
2007.05.14
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個人と深く関わる仕事には、共通した悩みがあるように思います。それは人間が「判断ミス」を繰り返す動物であることです。僕の場合、人材ビジネスに関わっていますので、他人の「判断ミス」を多数目撃し、その一部の予防に貢献できる場合もあれば、一方で僕自身も見逃してしまい、あとで反省したり、嫌な思いをすることがあります。
つまり、色々な要素、主に複雑な感情や無知などが原因で、客観的に見ればおかしなことだったとしても、自分のことになると、人は「判断ミス」を繰り返してしまうのです。
一方、そのような特徴を持つ人間の中にも、「反省」できるタイプの人もいます。そのような人は、「判断ミス」を少なくする方法を知っています。特に同じような出来事が起きたときに判断ミスを回避できる場合があるようです。
「反省」できない人のことはとりあえず横においておいて、「反省」できる人がどのような方法で「反省」し、「判断ミス」を回避しているか、今回はその観察メモをご紹介したいと思います。
「判断ミス」を少なくするためにできること 1.「背景や経緯を十分に理解できたか」を確認する 2.「現実と一致しているか」を確認する 3.「間違っている可能性はあるか」を確認する 4.「さまざまな観点からアプローチしているか」を確認する 5.「結論を急ぎすぎていないか」を確認する 6.「先入観や偏見がないか」を確認する 7・「矛盾がなく、論理的であるか」を確認する 8.「長所と短所を認めているか」を確認する 9.「望む結果に誘導していないか」を確認する 10.「本質に目を向けているか」を確認する
以上、10個のポイントを書いてみました。まあ、このくらい考えてみれば、かなりの割合で「判断ミス」は回避できるのでしょうが、やはりできることなら第三者の目で、このような検証をしてみてもらうと、さらに精度が増すように思います。
転職や高額商品を買うとき、進路を決めるときなど、特に「判断ミス」がないようにしたいものです。ちなみに、「判断ミス」と「事故」は別物。人生には予測不能な「事故」はあるもので、そんなときは「判断ミス」を「反省」するというよりは、なんとか「問題解決」するために勇気をふりしぼり、歯をかみ締めて、その難局を乗り越えるしかないのでしょう。
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