池上彰
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中国の日系企業:明確な経営方針がなければ良い人材は来ない(1)
2012.06.11
当コラムの主旨は、講義内容を誌上で公開することで情報共有を促進し、日系企業に問題提起を行ない、改善への活力を生み出すことにある。新しく中国現地に赴任した日本人および日系企業で働く中国人のなかでも、本気で勉強したい者たちを誌上の生徒とする。――塾長・久保田昭夫
経営の基本は「人、物、金」の三要素と言われているが、私は董事長を中心とする幹部の経営方針や経営心得を重視する。すなわち@経営幹部の器量、人格・品格、人徳向上に日頃努力しているか、A董事長・総経理はスピード決断をしているか、B優秀な人財(材)確保をしているか、C設備の拡充、整備は万全か、D資金の裏付け、確保はできるのか、E技術力、開発力に力を入れているか、F情報収集能力を備え、分析しているか、である。
そして、会社の目的を明確にするために董事長は、@経営理念を明確にし、A理念を実現するため全従業員の行動基準を定めているか。実務担当の総経理はB利益確保の数字を明確にした経営5か年計画、年次、月次損益計算書を作成しているか、さらにC中国人スタッフ、ワーカーを束ね、利益を確保する組織管理を実践することができているかである。肝心な組織統制を日本ではなく、現地経営幹部に一任されているかも、大事なことである。
優秀人財(材)の確保が企業の業績を左右
採用面接は現地日本人が担当するのが妥当
ここ中国での採用条件は毎年のように難しくなってきており、春節明けの人手不足は深刻である。難しくしている原因はいろいろである。@一人っ子政策のために、今から20年前のように新卒での若者が少ない、A沿岸部に出てこなくても、内陸部で仕事が見つかるようになってきた、B親が子供を手離したくない昔の儒教精神の習慣が強くなってきている、C豊かになってきた親の元で裕福に育ってきた若者の離職率が高く、採用してもすぐ離職してしまう――が主な原因である。
わが社は採用したい人にとって魅力ある組織体制になっているか。会社案内のパンフレットにこの会社はどんな目標を持ち、将来の会社像がどのように記載されているか。会社トップの董事長は、これから来てもらう人にどんな呼びかけをしているか。パンフレットは会社の顔である。求人者も採用側も第一印象が大事である。そんなことから、人の採用面接は、会社の董事長またはトップクラスの人がすべきである。
久保田が現役のころは、ワーカークラスまで現地校に出かけ、面接採用をしてきた。特に将来の幹部クラスには、会社の事情を十分話し、面接で相手の人物を見極めることが大事だ。また久保田の経験則からいって、人間の宿命はどんなに努力しても大きく変わらないが、運命は本人の努力によって大きく変えられる。特に董事長クラスの人が面接すると、本人の器量を見極められ、会社にとっても有利である。だから、そうした人間のベテランが面接したほうが良いと思う。(つづく)
<今月の格言>
学ぶことのできない資質、習得することができず、
もともと持っていなければならない資質がある。
他から得ることができず、
どうしても自ら身につけていなければならない資質がある。
それは才能ではなく真摯さである。
ピーター・ドラッカー(経営学者)
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