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高橋俊介
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中国の日系企業:総経理の仕事その壱 業績を上げたいあなたに(2)
2012.09.10
当コラムの主旨は、講義内容を誌上で公開することで情報共有を促進し、日系企業に問題提起を行ない、改善への活力を生み出すことにある。新しく中国現地に赴任した日本人および日系企業で働く中国人のなかでも、本気で勉強したい者たちを誌上の生徒とする。――塾長・久保田昭夫
前回、あえて間違った指示を出してみると書いたが、これには二つの目的がある。
一つは、これに気づいた部下が問題点を指摘し、総経理が気を悪くしない方法で改善案を言えるかを見極めること。
二つめは、部下からの間違いの指摘を受け止める、総経理の人間的度量の深さを知らしめること。
こうしたことを重ねるうちに、経営幹部から職制に、職制から工人に、総経理の人柄が自然と職場に伝わる。こうして「我らの気さくな総経理」像が職場の組織に浸透し、会社トップと職場に風通しのよい信頼関係ができあがっていく。
総経理や経営幹部は使命感を持ち、リーダーシップを常に心がける
特に工場内における総経理は、銀幕に登場することのない“映画監督”(=陰のリーダー)であり、職場のスターは現場の工人であることを忘れてはいけない。
また、人事・労務、給与や会計管理に必ず目を通し、時には背後からチェックをする。それにより会計担当に緊張感をもたらす。さらには、営業部長と自社の受注状況を確認し、向こう二期上、下分の受注残を持つようにしなければならない。
そして時間があるかぎり、顧客先に出向いて相手総経理と無駄話をする。そこで顧客の先行き製造体制、新製品の動向などを把握し、限られた人員と一緒に営業戦略を練ることだ。
時には、毎月1週間ほど来中する日本の社長が、営業戦略にないスポット注文を取って来て、顧客の注文を工場に押し付けることもある。
スポット受注には無理な条件が付くことも多く、時間をかけて営業してきた品物がこういう形で受注されると、弊害も出てくる。
営業担当者は「そんなに簡単に受注できるのであれば、日本の社長が営業を担当すればいい」と、ヤル気を削がれ、使命感が揺らいでくる。それを見た日本の社長は「どうも工場の営業担当はやる気がない」と嘆いたりする。自ら従業員のヤル気を阻害していることに気がつかないのである。
特に創業時から経営トップを務め、時々来中するだけの日本の経営者に、こうした事例が多い。「信頼して任せることを知らない」「日本でも現地でもトップでいたい」という、老害を出す社長の例である。
そこで問題になってくるのが、現地の総経理の態度である。いつまでも日本の社長の意のままに動くだけではいたくないというプライドもあるだろうが、採算的に見てどうであれ、短期間で注文が取れる日本の社長の営業力を見習う必要がある。
そして大事なことは、いろいろ気苦労はあっても、それは仕事を通して自分の勉強にもなり、総経理として修業になっていることに感謝することである。
<今月の言葉>
「成功した人は、普通の人ならその困難に打ち負かされるところを、反対に喜び勇んで体当たりしている」
松下幸之助(松下グループの創業者)
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