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中国の日系企業:総経理の仕事その弐 業績を上げたいあなたに(3)
2012.10.15
当コラムの主旨は、講義内容を誌上で公開することで情報共有を促進し、日系企業に問題提起を行ない、改善への活力を生み出すことにある。新しく中国現地に赴任した日本人および日系企業で働く中国人のなかでも、本気で勉強したい者たちを誌上の生徒とする。――塾長・久保田昭夫
大企業の幹部出世レースに比べ、中小企業の幹部は「ある日突然の指名」であり、オーナー企業の跡取りとも違う。ましてや中国赴任となると、社長や先輩の指導を仰ぐことなどできない。その任命は一つ、
「利益を上げること」
である。
中小企業が海外進出となると、大枚はたいて出資するのであり、一刻も早い投資の回収を望んでいる。だから、事あるごとに「利益を出せ」「利益を出せ」と日本本社は要求する。そうした考えは
「物造りは人造り」
という本来の日本的経営方法と考え方が違う。
利益優先経営を任された本人の辛さは大変なものだ。言葉や経営手腕に特段の自信があるわけでもなく、なにしろ海外赴任が初めての人も多い。
しかし、いったん赴任すれば、中国人から見れば日本のお偉いさんである。だから、その期待にこたえた対応が求められる。工場長とか総経理ともなれば、なおさらである。
赴任間もない総経理の心構えは先月号でも述べたが、今回は組織の長として「組織をまとめるリーダーシップ」の取り方について触れ、業績を上げる真の主役は「工人」であることを強調したい。
工場進出の村との合同書(契約書)に注意
海外進出で利益を上げるにはそれなりのTP(トータルプロダクト)、それにP(プロフィット)を加え、TPP(全体を通して利益を上げる)発想が必要だ。
製造業の中国進出を例にとると、創業準備段階でも将来大きな落とし穴に気がつかないことがある。以下、3つの点に注意したい。
一、
全体の投資額を決める。この時、日本人の幹部の役職、人員も決める。投資するお金は、投資先が中国であれば米ドル、香港ドル、日本円などがあるが、お薦めは「元」である。
それも公式銀行で換金するのが正攻法である。特に設備など大金を要する公式に必要な元の換金は、闇金レートが有利でも銀行を通した公式な換金をすること。
二、
工場立地場所を選定し、借り上げ工場か、土地を借りて自前で工場を建てるかを決め、村と交渉する。この時、村から工場長と会計担当を雇用することが条件となる場合がある。
三、
まず、日本からの投資となると億単位である。工場操業は、できあがった建屋を村から借りるか、土地を借りて自前で工場を建てるかに始まる。
この際、伝手を頼って村との賃貸契約交渉となるが、仲介してくれる人や契約書内容に注意したい。隙があれば、契約に乗じて継続して利益が出る仕組みの契約内容にしたいからである。
いずれの場合も、契約内容については事前に他社の例も調査し、あとあと問題のないようにすること。
(つづく)
<今月の言葉>
目先の業績を上げるだけならわけはない。次の次の世代のために種を仕込むのが社長の仕事だから苦労する
伊藤昌寿(元東レ社長)
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