エントリーシートの効果 さて最近の履歴書、職務経歴書はパソコンで作成したものが多く、後に学歴、経歴詐称が発覚し裁判となった場合の証拠としての信頼性が期待できません。
すでに導入されている企業も多いとは思いますが﹆面接を行う前に「エントリーシート」を用意しましょう。このシートに候補者の自筆で記入を行なってもらうことが基本です。
プライベートな質問など、直接面接時に聞きづらい内容をきちんと書いていただく。会社側が必ず把握しておきたい経歴や個人情報などは必ず盛り込みます。
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候補者の中には、給与・福利厚生などの待遇条件や会社の周辺環境、通勤環境のみを重視してエントリーを行う方や、募集職位の肩書き、業務内容のみに興味を持っている方が少なくありません。
しかし面接で見極めるべきは、入社後の労働意欲や、勤務継続力です。つまり志望動機です。エントリーシートは実力に裏づけされたスキルの有無を見極める道具なのです。
志望動機を掘り下げる さて今月の質問に対する回答例です。エントリーシートへの記入後の第一声として「興味があります!」は物足りませんね。
一見明るくヤル気がありそうに見えても すぐに興味を失うリスク大です。
見極める点は以下です。
・御社や業界に対する研究を事前に行なっているか
・具体的な強い意志を持っているか
これらを見極めるには、前職との比較が有効です。勤務した会社の設立年、規模、部門の人員数などをすらすら回答できたら及第点です。
例えばこんなことが分かります。
設立10年以上経過した大規模な職場での勤務経歴が長い人材、またはそのような会社での就業経験しか持たない人材は、確立された組織の中で実力を発揮出来るタイプが多い傾向があります。
比較的新しい会社で明確な社内規定等が定まっていない会社の場合、このようなタイプの候補者は環境の変化に順応ができず、本来の実力を発揮することは難しいでしょう。
また担当業務以外の仕事を嫌い、管理に苦労する人材もこのタイプです。臨機応変で広い視野をもった柔軟な対応を求めるなら、採用を避けたほうが無難です。
回答でここまでわかる面・接・指・南「会社全体・組織全体の成長にどのように貢献できるか」
<筆者>
田中洋介:
10Year’s Staff総経理。1980年札幌生まれ。IT関連会社経て現職。多数の転職支援実績をもつ誠実がモットーのキャリアコンサルタント。
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