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岡本吏郎
マーケティング・コンサルタント、税理士 [ 経理・会計 ]
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岡本吏郎
[インタビュー]
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会社にお金が残らない本当の理由/フォレスト出版(3)
2005.03.06
[ TOPBRAIN RADIO ] あのベストセラー著者に聴く!
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経営者という仕事、一つだけ言えって言われたら、 それは覚悟することだと思います。
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自分は実務家だから、実務を通じて伝えたいことがある
【主藤】 今、岡本さんが最近考えていて、みなさんに伝えたいことをお聞きしたいのですが。
【岡本】 やっぱり今、世の中は非常に近道主義、奇跡願望主義的なものが非常に経営の世界にもはびこり始めているなと思うんです。
昔は非常にスピリチュアルな世界とかですね、一部でそういう奇跡願望というのがあったんだけれども、僕の一番大好きなビジネスのフィールドで、最近奇跡願望とか近道路線を選ぶ、そういうものがちょっと非常に増えてきている。
僕はやっぱりビジネスが大好きなので、これはあまり良くないなと思っています。ですから、世の中そんなもんじゃないよ、ということをいろいろな形で伝えていきたいし、じゃあどうするんだっていうことも。僕は実務家なので、ただ哲学を語ったって意味がないと思っている人間ですし。ですので、実務を通してですね、そういったものは伝えていきたいと思いますね。
【主藤】 そういった実務っていう意味で、この会社にお金が残らない本当の理由、会社にまずお金を残して、経営者の場合、特にですね、それから地に足をつけたことをやって、それから哲学だとか、奇跡願望を、言うならまだいいよっていう。
【岡本】 会社だったらもうキャッシュ作るしかないでしょう。
上場企業ならいいけども、黒字になったら何が待っているかって、最後は膨大な相続税ですよ。
経営者になった限り、遊んでなんかいられないと思いますよ、僕は。
近い将来の社会構造を考える。そして、その社会のキャッシュのことを考えるのです。 【主藤】 うまくいったら最後は相続税で結局なくなっちゃう可能性があると。
【岡本】 普通に使ってたらね。
【主藤】 中小企業の社長にとって、会社にお金を残すために一番必要なこと、、結局これを一言で言うと何になるんでしょうか。
【岡本】 一言、難しいですけどね。今までの考えを変えてもらわなきゃ。それは2007年から人口が減り始めますからね、今世の中では人口減るっていうことを悪い意味でいっている。
でもこれは、間違っている。なぜかっていうと、今言っている世の中の人口減の悪い考え方って、人口が減るのと同じ率でGDPも減るということでしょう。そんなこと、ありゃしないですよ。なぜかっていうのは、今回は詳しく話す時間がないけど、GDPは人口の減少率よりも減らないはずです。
下手したら、増える。ないしは、そのまま。ってことは、1人あたりのGDPが増えるってことでしょう。ってことは1人あたりの稼ぎ、増える社会が待っているんですよ。
【主藤】 明るいですね。
【岡本】 そう思いますよ。もしそうじゃなかったとしても、明るく考えればいいしね、経営者だから。
そういう社会になった時に、今と同じような基準でものやっていたら、もっとお金が残らなくなる。だからこの本では、新しい時代ではこういうふうに考えないとキャッシュは残らないんだっていう指標をこの本の中で書いているわけです。
それはハードルが高いって思う人もいると思うんだけど、それは違う。もう時代が変わる。1人あたりの付加価値が増える時代が待っている。1人あたりの給料が増える時代が待っている。 扶養する人の数が減るんですよ。
だってドラッガーは1967年に、扶養する数が少ない国というのは、豊かになるって言ってるんですから。だからドラッガーが予言してたことが、これ日本で起きるわけですよね。
【主藤】 人口減少ということでですね、労働力が不足するんじゃないかとか、いろいろマイナス的なことをね、たくさんいわれていますけど、実はそうじゃない。
【岡本】 そう思いますね。
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