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経沢香保子
トレンダーズ株式会社代表取締役 [ 起業 ]
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経沢香保子
[インタビュー]
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■消費の鍵を握っているのは、やっぱり「女性」(3)
2007.09.05
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マーケティングビジネスの真髄 ―女性の心を掴むカギ―
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□美の延長のお手伝い
――――やはりマーケティングの対象は女性ですか。
もちろん男性のかたも最近、非常に消費が元気です。若い男性の消費が元気とか、オヤジ系の消費が、いろいろ言われていますが、やはり世の中の消費に影響を与えるのは女性です。やはり女性のマーケットというのはこれからも元気なんではないかなと思ってます。
――――実際男性が自分を磨くためにお金をかけるというのは少ない気がしますが。
そうですね。女性自身が、これから日本の労働環境をみていく場合に、今まで女性は自分のお金を元気に使うというのがありましたが、アメリカではこの20年間で女性の年収が6割増えているんですね。つまり女性が社会進出をして稼ぐようになった。ポジションを得て稼ぐようになると、そのマーケットというのはまた大きくなっていくわけですよね。つまり自分で稼ぐマーケット。今まで買っていただくマーケット、プレゼントマーケットですとか、一人暮らしだから払えたマーケットから社会進出によるマーケットも増えていくということです。かなり女性の消費は、先ほどの男性が云々ということだけではなく、自立的な消費も含めて増えていくというふうに考えられています。
――――そうすると例えば、F1層という女性の消費の中心があって、自分の可処分所得が増えていくということは、買う物が増えるということですか。
そうですね。
――――自分のお財布から買うということは、見る目も厳しくなりますよね。
あとは自己投資とか自分が快適に過ごすための、より相手の中からしっかり選んでいくという、効果効能のあるものだとか、自分にとって本当にプラスになるようなものをしっかり今後も選んでいくんではないかなと思っています。
――――このマーケティング世界で今後やっていきたいという、今後の夢みたいなのはありますか。
私自身はやはり女性の場合、「美しくありたい」というのは絶対はずせませんので、そういうところのマーケティングを応援していきたいというのと、あともう1ひとつは、自分がもっと社会進出をするとか、自分の人生をコントロールしたいと思うような自立分野のマーケット。その「美」の範囲というのが非常に広がってきていると思っています。昔は洋服をかわいいのを着たり、メイクをどういうふうにすれば美しいという考え方から、肌を綺麗にとか、デトックスとか、運動してとか、そういう体を整える骨盤とか、素材としての美しさ。そしてそれから先は、私は知性とか教養とかの美しさに広がっていくと思っています。まさにこちらの分野はこれから女性が社会進出していくうえで必要な部分ですし、今までそれほど重視されてこなかった部分だと思うので、女性のキャリアを中心にやってきた弊社としては、「美」の延長でお手伝いしたいと思っています。
――――ビジネスの広がりをすごく感じるお話で、男性は男性として頑張らなきゃいけないと思いますけども、非常に勉強になりましたし、我々自身も少しそういった部分をもっと磨いていけたらと思いました。ありがとうございました。
ありがとうございました。
――――本日のゲストは「マーケティングのコツ32」の著者で、経沢香保子さんにおいでいただきました。経沢さん、ありがとうございました。
ありがとうございました。
――――今日の学びです。経沢さんとは本当に何回も会ったことがあるんですけど、会社の後輩でもありまして、今日本当に仕事の話を聞いて思ったんですけども、マーケティングの世界において大事なことというのは、「マス」と言われている不特定多数に対してメッセージを発信することも大事ですけども、もっと大事なことは発信力を磨くこと、これが大事だと思うんですよね。ですからたった1人の人でも、そのかたのパワーによって100人、200人に伝わることがあると。そういう時代になったんだなということと、それを理解したうえで我々もマーケティングをやっていかなければいけないなというふうに改めて思った次第でした。トップブレイン「あのベストセラー著者に聞く」。お相手は、高城幸司でした。またお会いしましょう。
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