クレーム研究会主宰
川田茂雄
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中国日系企業経営・ココが肝心!「内販化戦略」
2013.02.04
中国華南へ進出の日系企業に対して、現地のベテランコンサルタントが経験とノウハウを基に現地のナマ情報や意見を提供。めまぐるしく公布される中国国家および華南方面の法令や規定の解説に加え、日系企業が抱える問題点解決へのヒントになるようなアドバイスをお届けします。
リスク回避の販売戦略
日本人総経理より相談を受けました。
「中国営業MGが相手の信用度も不明なのに大きな受注ばかり狙うので、まずは少額の受注を指導したら退職してしまった。以前から
営業の離職率が高いのは方針が間違っているから?」
日本企業ではよくある指示ですが、やる気満々の中国人からすると「大きな売上を求めない、まったく勇気のない会社だ。自分の成
績も上がらない」となるのでしょう。
ローカルの営業は大きな実績を上げて、いかに早く高給取りになるかという傾向が強い。実績対応のインセンティヴを得られる場合はもっと顕著です。
日本同様に中国でも債権回収までが営業責任なのですが、販売活動に債権回収を考えないのが一般的です。
今まさに中国は売上至上主義です。慎重に検討していては他社にチャンスを奪われます。いかに早く販売契約を交わすかが営業の優
先事項。
ある程度のリスクは抱えて当然、リスクを避けての成功はあらず〞。
総経理の経験などを踏まえて会社の販売戦略を見直し、上手く攻めと守りのバランスをとられてみては、とアドバイスいたしました。
攻守のバランスを保つ
現代の理想のサッカー戦術に置き換えてみます。試合に臨む戦略(営業方針)は監督(総経理等)が決めますが、プレーアイデアや戦術応用(マーケティング、営業方法)はキャプテン等(ローカルMG以上)が他のプレーヤー(ローカル営業)に伝達し、意思を統一させてからプレーします。
世界トップレベルのチームは攻守の境目がなくなっています。キーパーやストッパーが攻撃開始を担い、前線のアタッカーは相手の最初の攻撃の芽を潰します。
両者共にその動きが遅れるとチームのプレー成功率は下がります。前後の間隔を縮めながら連動して助け合う動きが要求されます。
攻撃にウェートを置けば失点リスクが増えます。逆に守備にアウェートを置けば得点力は減ります。
攻撃(営業)も守備(リスクヘッジ)もプレーヤー全員が共有意識を持ってバランスよく戦うチームが強豪として君臨しているのです。
少々ゴールを入れられても、それ以上にゴールを決めれば勝利となるのです。
販売戦略においては、強い営業力とリスク対応能力のバランスを保った戦略・戦術が内販化構築へのポイントになります。
日系企業にとって中国はすべてアウェーです。ホームゲームのように戦うことは難しいです。アウェーでの戦い方もあるはずですが、ローカルスタッフはこの地で生まれ育ったプレーヤーたちじゃありませんか。
彼らにとっては、ここはまぎれもなくホームなのです。
アウェーでの戦略を練り直してみてはいかがですか?
ひと言、失礼……
日本本社の営業管理部門や財務の皆さん、怖がってリスクを避けているばかりでは、それはビジネスではありません。
本来ビジネスはチャンスをつかんで勝負するものなのです。
確かに失敗する時もあるでしょう。しかし逃げてばかりいればチャンスなんか巡ってきません。特に新規市場開拓、それも中国市場を狙っているのならば、営業がつかんできたチャンスを絶対逃さないようにバックアップする体制が不可欠です。
営業に権限を与えず、責任だけをちらつかせている企業は、日本国内でも衰退の一途をたどることになるかも……。
<今月のキモ>
販売戦略は攻守のバランス。リスクを避けての成功は無い
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